「大黒屋」カレーうどんがうまい理由あり!金沢カレーの元祖の系譜を受け継ぐお店。日常使いできる庶民派のうどん店だがこだわり深い。出汁に注目です!

料理: 6.8 その他: 6.6 ポイントについて
大黒屋 (だいこくや)
営業時間 11:00~14:45、16:30~20:15
定休日 日曜、祝日
価格帯 800円~1,500円
訪問回数

金沢市長土塀にあるうどん屋さんで、一風どこにでもある感じの庶民派のお店ですが、出汁のおいしさ、そして金沢の食の歴史的に注目したいお店です。特にカレーうどんに注目です。
野々市市方面から金沢駅に向かう方向からだと、女性センターの手前を左に折れて、少し行くと看板が目に止まります。駐車場は店前と横に15台分あり。お店の前にはもう出汁のいい香りが漂っていますから、お腹が減ってきますよ。

店内は、昔ながらのうどんそば屋といった雰囲気で、コの字のカウンターとテーブル席、小上がりがワンフロアにあり。
メニューは目移りするほど豊富で、温かいうどんや冷たいそば、丼もの、セットものと豊富で、常連さんはその日食べたいものを見つけやすいはずです。
人気メニューは、名物カレーうどんとえびすなので、初めての方はどちらかを選ぶと良いでしょう。

同店の一番のこだわりは出汁。
ウルメイワシ節、ムロアジ節、サバ節、スマ節など魚節をブレンドして使用。雑味を減らすため、内臓や骨を丁寧に取り除き、毎朝蒸して削ることで、純正風味を引き出しているそうです。削り節をお湯に泳がせて一番だしを取り、金沢大野醤油とザラメを加えたものが、この店のベースの味となっています。うどんはコシのある太麺としなやかでやわらかい細麺があってどちらかを選べます。

●えびす
出汁はとろみが付けてありうどんによく絡みます。野菜や魚介がたっぷりで、素材の旨さも出汁に溶け込んだ豊かな味わいです。添えてあるおろし生姜を混ぜると、また良いお味に。

●毘沙門(びしゃもん)
こちらも出汁はとろみ付けしてあって、ゲソ天と焼のりがトッピングしてあります。ゲソ天のぷりぷり食感、海苔の風味がいいですね。

さらに同店で注目したいのは、金沢カレーの系譜を受け継ぐカレーうどんが食べられることです。金沢カレーの歴史を紐解くと、一つのレストランから始まっているのですが、同店の本店である「大黒屋食堂」の店主高田義教氏もそのお店にいたというから驚きです。コック4名が洋食店を開業する一方、高田氏は一人だけご両親が開業された大黒屋食堂に入店しました。大黒屋食堂は、戦後まもなく香林坊下に誕生したお店で、ここ「うどん亭大黒屋」の二代目である現店主東川敏行さんのご両親も働いていたそうです。その後、瓢箪町で「麺類食堂大黒屋支店」という店名で暖簾分けとして開業し、約47年前に今の場所に移ったそうです。カレーうどんがおいしい理由に納得です。

●ビーフカレーうどん
他店と異なり、カレーを出汁で割らずにそのままかける独自のスタイルで、ルーにはペースト状に炒めたタマネギとミルクが入っているため、とってもマイルドで味わい深く、飲み込んだ後も甘さと旨さの余韻がじんわり残ります。う、うまい。シンプルだが記憶に残るカレールーです。「チキンステーキカレーうどん」もオススメ。