「天狗中田本店」冬季限定の絶品すき焼き!ハードル高いけど食べたい~肉専門店のおいしさに浸る

料理: 7.0 その他: 7.0 ポイントについて
天狗中田本店 (てんぐなかたほんてん)
営業時間 17:00~
定休日 日曜、祭日 ※10月~4月のみ営業
価格帯 6,500円のコースから(予約は6名から、2日前までに)
訪問回数

「天狗中田」と言えば、地元では知らない人はいない食肉の加工と販売を手掛ける石川県の企業です。県内にお肉屋さんも数多くあり、夕飯のお肉やお惣菜を買い求める人々で毎日賑わっています。しかしあまり知られていないのが、なんとここ本店横のお屋敷で、すき焼きが食べれるということ。期間は10月から4月で、予約は6名からというのがちょっと難易度が高いのですが、年に一度はお肉の専門店のすき焼きを食べるのに食いしん坊たちの召集をかけたいところです。

建物は築100年以上。お部屋は立派な欄間のある紅殻の間ですよ。
さて、屏風の向こうでは、美味しい宴が始まろうとしています。


ある日のお肉は“能登牛”でした。薄くスライスされており、まるで花弁のようです。手際良くすき焼きを作ってくれるのは、割烹着姿の仲居さん。鍋底に脂を入れてお肉を並べて割下を注ぎます。お肉以外の具は、ネギ、糸こんにゃく、春菊、玉ねぎ、豆冨、そして“すだれ麩”です。


私たちはそれを眺めながらエプロンを付け、生卵を割ほぐしながら食べる準備を整え、今か今かと待ち構えます。

お肉は火が通ったくらいが食べ頃で、とき卵を絡めて頂きます。お肉は薄切りですが、広~くスライスしてあるので、1枚でお口の中がいっぱい。サシがきめ細かに入っており、まさにとろけるような食感です。咀嚼をほとんど必要とせず、肉の旨味と脂の甘さが溶けてなくなるような、旨く儚い味~。割下はやや甘めなので、卵を絡ませると甘さが和らぎ、ちょうど良い加減になります。

〆はご飯を入れて雑炊も良いですが、この日はお饂飩。太い饂飩が煮詰まった割下を吸いこみます。味をまとめ上げているのは、やはり卵ですね。

食後に水菓子を頂き、胃袋も落ち着きを取り戻します。

特別な日利用に向くお店なので、頻繁に行くことはできませんが、たまのご褒美に訪れたい場所。家族の記念日や接待などに良いですね。