「小立庵」珠姫の寺の門前、元尼寺のそば店。変わりそば多し。私はラー油で食べる出世地蔵そばが好き

料理: 6.5 その他: 6.0 ポイントについて
小立庵 (しょうりゅうあん)
営業時間 11:00~17:00
定休日 水曜午後
価格帯 800円~2,000円
訪問回数

天徳院の門前にある元尼寺を利用したそば店で、蕎麦粉(白山の山麗鳥越産)はお店で石臼挽きされ、水は地下に100年眠っていた天然水(百年水)を使用しています。
天徳院は、「珠姫の寺」としても知られている有名なお寺で、金沢市の文化財に指定されています。天徳院や珠姫様をご存じでない方も、「利家とまつ」と言えば、なんとなく分かって頂けるかもしれません。珠姫さまは、お松の方(芳春院)を人質として江戸に送る代わりに、利常の嫁とする約束が持たれていたそうで、1599年(慶長6年)に加賀の国へお輿入れになりました(この時、珠姫さまはまだ3歳です)。そして14歳で結婚、その後10年間に3男5女を生み育てられ、良妻賢母の代名詞としても有名です。
1622年春に夏姫を出産した後、御年24歳で亡くなられてしまいました。戒名の『天徳院殿乾運淳貞大禅定尼』にちなんで、お寺の名前を天徳院とされたそうです。そんな天徳院の門前に佇むのがここ「小立庵」で、元々は天徳院の尼寺でした。

瓦屋根で木造のお屋敷は、やはりどこかお寺の構えで厳格な雰囲気。玄関で履物を脱いで店内へ入ると、金の扇子が描かれた黒塗りのテーブルが並んでいます。

オーソドックスなおそばもありますが、個人的に好きなのは変わりそばの「出世地蔵そば」です。

●出世地蔵そば
おそばに乗っているのはフレッシュトマトに生の岩のり、加賀野菜などの野菜天ぷら。ラー油入りのつゆで食べるというところがミスマッチに思われますが、一度食べたらハマる味です。ニンニクチップも入っており、カリっとした食感と共に香味が広がります。キリリとしたそばの喉越しとこの風味で食べ出したら止まらない。岩のりの磯の風味もたまりません。斬新ですが、ただアレンジされただけでなく、完成された味わいに驚くはず。ネーミングは、天徳院の門前にいらっしゃる“出世地蔵”さまにちなんでいるのだとか。

●加賀野菜じぶそば
加賀料理「治部煮」のそばバージョン。とろみある透明な餡がかかっていて、山葵を溶かして頂きます。しっかり甘めというよりは、おそばの繊細さに合わせて甘さも控え目で、とろみがそばに良く絡みます。そばは細切で温かいですが、シコシコとした食感。具は、簾麩に花の形をした飾り麩、たっぷりのネギに鴨肉で、まさに治部煮を味わうようなおそばです。

ただ、チーズの珠姫そばやハントン風そばはちょっとミスマッチに感じました。