「大衆割烹 魚園(ぎょえん)」魚料理とおばんざいで地酒が進む。何度も足を運びたいツボる一店!牡蠣、松茸、鮭いくら、季節の釜めしは必食!

料理: 6.8 その他: 6.8 ポイントについて
大衆割烹 魚園 (たいしゅうかっぽう ぎょえん)
営業時間 17:00~23:00
定休日 日曜
価格帯 4,000円~8,000円
訪問回数 4回

金沢市片町エリアの中心部から少し外れた中央通町の一角に佇む大衆割烹です。鮮魚料理やおばんざいなどはもちろんのこと、名物料理にはテールシチューと釜めしがあります。開業されてもう60~70年経つでしょうか、2017年3月22日にリノベーションした店舗でのリニューアルオープンが開始しており、現在は2代目ご夫婦に加え、3代目ご夫婦も加わっています。温かな雰囲気も良いですね。3代目の峯越正一郎さんは金沢居酒屋大人気店「くろ屋」さんご出身ということで、特に魚料理は間違いないですよ。
お店の場所はちょっと分かりにくいので注意が必要ですが、難しくはありません。片町スクランブルの雑踏を背にして元車方面に歩き、「長町西」の信号交差点を過ぎたら、次の角(鉄板焼き林さんの角)を左に曲がってすぐです。たどり着くまでに何度か看板があります。

ちなみに同店は、1971年に発行された「百万石食べあるき」(毎日新聞金沢支局編)というグルメ本にも掲載されています。そんな昔からグルメ本があったことにも驚きかもしれませんが、ここに掲載されていて現在も営業されているお店は数少ない中、魚園さんもそのひとつというわけですからすごいことです。本の中では店舗ジャンルが「ビーフ・シチュー」となっていましたが、(文章を読むと)これはテールシチューのことで、テールの捌き方やおいしさの秘密もコメントあり。そしてこの頃からお店の名物はテールシチューと釜めしだったようで、その旨が同書でも紹介されていました。なんでも、初代の峯越重利さんが旧海軍の巡洋艦「青葉」でチーフコックから教えてもらった料理だそうです。それを継ぎ足しで提供されているそうですから、初代の思い出が溶け込んだ味が今も尚楽しめるというわけなんですねぇ。私もこの「牛テールシチュー」食べたことがありますが、時間をかけて煮込んであるため、ソースと馴染んでとろとろでした。
店内は、厨房を囲むコの字カウンターがあり、台上におばんざいが並びます。個人的にはこういう感じ大好きです。カウンターで黒板メニューからオススメを頼んで一杯やる、これ最高です。分厚い芋天に梅貝煮、角煮、あぁいいね。

さらに奥には紅殻のお座敷もあり、セパレートして3組利用可能です。

(2018年11月23日 最終訪問)

2019年11月23日の魚園

カニ、鰤、牡蠣など、秋冬の主役がザクザク登場していました。(1年前のレビューも香箱ガニの写真などありますので、ぜひ参考に↓)
●お通し

●ぶり大根 おばんざいメニューから

●牡蠣とごぼうの釜飯
季節の釜飯が激アツです。牡蠣の海のおいしさにごぼうの馥郁たる滋味がマッチ。おいしい。
この日はその他にも、松茸とムカゴ、鮭いくらなどありました。

2018年11月13日の魚園

●お通し
もずく酢と小さい最中。最中にサンドされているのは、ころ柿とへしこのクリームチーズで、これがなかなかの相性。ころ柿とクリームチーズは言わずもがな、へしこがいい仕事をしています。お酒が飲みたくなる。

●南蛮漬け
カウンターの大皿に並んでいるおばんざいから。

●香箱蟹三倍酢
綺麗に剥き身にしてあってまばゆいほどです。本当に丁寧に捌いてあって頭が下がります。一パイ独占できる喜び、短い季節の恵みを噛み締めて味わいます。


●青しそとそぼろ出汁巻
美しい出汁巻は魚園の焼印入り。プレーンもありますが、青しその薬味の清涼感がいいですね。

●松茸とムカゴの釜めし
出来上がりまでに時間が必要なので注文はお早めに。

松茸に負けない野趣溢れるムカゴの存在が、優し〜い苦味やえぐみを添えていて美味。秋の大人のおいしい。

2017年8月13日の魚園

  
●お通し

●お造り 能登サバ
魚は3代目が捌きます。この日は能登サバを。ある日は立派な鯵を半分は刺身に、半身はたたきにしてもらいました。

●タコ唐揚げ

●米茄子田楽

●釜めし 真鯛
釜めしは出来上がりまでに時間が必要なので注文はお早めに。真鯛、タコ、鶏、五目、豚、鰻などなどあり、どれもおいしそうで迷います。


炊き立てのお釜から立ち昇る湯気と香気に、まずは「ああ、日本人で良かった」と幸せの吐息が漏れます。品のある出汁の染みたご飯は説明不要のおいしさ。底から現れるおこげのきつね色にも食指が動きます。


本当は2人くらいでシェアが丁度ですが、どうしても食べたかったので1人で注文し、お持ち帰りに包んでもらいました。