【2021北陸グルメまとめ】今年私が衝撃を受けた“究極の逸品”を紹介します!石川・富山・福井

2021年の食べ歩きまとめとして、今年私が衝撃を受けた“究極の逸品”を紹介します。

はじめに今年の出来事アレコレです。

【ミシュランガイド発売】
今年、北陸のシェフにとって最も大きなニュースだったと言えるのが「ミシュランガイド北陸2021 特別版」の出版です。2021年5月19日にミシュランスター獲得店が発表されました。
前回が2016年5月31日に発表された「ミシュランガイド富山石川(金沢)特別版」ですから、実に5年ぶりとなりました。さすがに5年も期間空くなんて長ッ!(空けても2年とか3年にしてくださいミシュランさーん。)
その間に移転したお店も多いですし、新店も数々あり。さらに今回は福井県がエリアに加わったことで、見応えが増しました。

ミシュランガイドに関する個人的感想はこちらに挙げております。
星獲得店などもまとめてありますので、ぜひご覧ください。

【ミシュランガイド北陸 2021 特別版】3ツ星は金沢の料理小松さんに!結果と個人的な感想。前回出版の5年前と比較してみた。

【コロナ禍と金沢】
また、コロナ禍が本格的に蔓延した2020年に引き続き、本年2021年もコロナに振り回された年となってしまいました。金沢も蔓延防止で営業が制限され、街が寂しい期間が長くありました。
しかしながら、蟹の解禁日(11月6日、お店で食べられるのは11月7日から)と共に一気に観光客が戻った印象で、特にすし・和食は予約がいっぱい(ホテルや新幹線も)、そしておでん屋さんにも長い列が出来始めました。
ちなみに、おでん屋さんの行列で金沢の観光状況が把握できることを、個人的に「おでん屋指数」と呼んでいます。

【福井食べ歩きを本格的に開始】
ついにミシュランガイドのエリアに加わった福井県です。私個人としても、今年は福井を本腰を入れて食べ歩きを開始しました。
今まで行かなきゃ行かなきゃと思いながらも、なかなか行けていなかったのですが、いよいよ福井のレストランめぐりをスタートしました。

2021年訪問した福井県のお店(順不同、敬称略。店名思い出せなくて抜けているお店も多々あります。すみません。)
バードランド御料理一燈料理屋みや﨑cadre望洋楼鮨処海月鮨十兵衛、猿の盃、泰平ヨーロッパ軒総本店、秋吉福井片町店、蟹の坊、Nora、木村餅本店、Mille Graines、けんぞう蕎麦、そば亭鈴木、馳走飯田、のちのち、宿布屋、手打ちそば やっこ、マーレ、ブルーライトカフェ、etc…

まだまだ行ってみたいお店がたくさんありますので、2022も通いたいと思います。

【福井で開催されたおにぎりプロジェクト】
福井の黒龍さんで開催された「おにぎりプロジェクト」にも参加しました。東京・南青山「NARISAWA」の成澤由浩シェフと、浜田寿人さん×堀江貴文さんの「WAGYUMAFIA」が、“食のプロが心を込めてつくるおにぎりを通して医療従事者の方に感謝の気持ちを伝えたい。”を目的とし、これまでに日本各地で10回開催しており、11回目がここ福井の黒龍さんでの開催でした。
早朝3:50起きし、おにぎりを心を込めて作りました。

NARISAWA × WAGYUMAFIA【おにぎりプロジェクト】in福井 黒龍酒造にて開催。おにぎりを通して医療従事者の方に感謝を伝えたい。

【北陸・トップ100レストラン】
もう一つ個人的に大きな出来事といえば、2021年12月3日に「北陸・トップ100レストラン」というサイトを立ち上げました。

このサイトでは、“世界に誇る北陸のレストラン”をテーマとし、独自基準で選んだ100店舗を紹介します。北陸の食材を高い技術で美味しい料理に昇華させるシェフやレストランを、世界のFoodies・食通やシェフたちに知ってほしいと思い作りました。
ファインダイニングが中心のページとなっており、レストランは順次100軒まで追加します。
ロゴは「Top」と「100」を掛け合わせたデザインで、ラッキーカラーのオレンジを使用しております。
https://hokuriku-top100restaurants.com/

【まさかのインスタ開設】
2021年10月にいよいよインスタグラムを始めました。
しかしながら個人的には、命懸けで更新しているこちらのサイトを見ていただきたいので、インスタグラムはお店の臨場感がちょっと伝わればと思いショート動画(リール)のみを挙げてあります。
ちなみになぜ始めたのかというと、皆さんの投稿チェックしたかったのと、最近レストランさんも営業日や予約をインスタでされるところが多くなってしまったので、アカウント持っていないとチェックできなくて不都合が出てきたのですよね。
とはいえ、結構労力をかけて更新しておりますし、パッと見て分かりやすいと思いますので、フォローどうぞよろしくお願いします。
あすかのインスタグラム

さて、本年2021年のまとめです。
今年は、衝撃的なおいしさで印象に残った“究極の逸品”を挙げて行こうと思います。レストランの総合力というよりは、一皿にフォーカスしており、珠玉の“地物食材”を使った料理を選んでおります。北陸三県を県別に紹介します。

福井グルメ2021 究極の逸品

鮨十兵衛「赤ウニ」


鮨十兵衛さんには、2021年4回訪問できました。
ミシュランガイド初登場で2ツ星を獲得したすし店です。
大将の塚田哲也さんは太陽のように堂々としたがオーラがあって、所作も美しく、身を任せて味わいに浸れる頼もしさがあります。シャリは赤酢3割で米酢7割。最初に酸味が来て、米の輪郭を感じながら赤酢のコクが広がり余韻していく。シゴトの丁寧さが光り、ひとつひとつに存在感と品、そして色気を置いています。
地物の魚がもっと増えれば良いなぁというのが正直なところですが、出てきた中では福井小浜の赤雲丹が絶品でした。苦味がなく甘みが濃厚でどっしりしていますが、後味がとても上品。これが食べられる夏にまた予約を入れたい。

「鮨十兵衛」初登場でミシュラン2ツ星獲得!福井を代表するすし店。シゴトの美しさ、存在感と品を置く。

望洋楼「皇室献上がに 越前蟹」


福井を代表する冬の王様食材「越前がに」は、ズワイガニ(オス)のトップブランドとして知られます。その最高峰の蟹が食べられる料理旅館がここ望洋楼。明治元年に廻船問屋として創業したという長い歴史があります。
この度、2021年度の蟹解禁に合わせて建て替えを行いリニューアルオープンしました。
一番驚くのはカニの味の違いです。北陸のカニは美味しいと言えど、三国の蟹はポテンシャルが高い。九頭竜川からの良質な水が流れ込む場所で育つためだと言われていますが、漁場の環境が違うことで味に大きく影響するのだなぁと勉強になりました。
刺身では昆布の味付けをしていないのに、グルタミン酸系の旨味がするのが不思議。蟹味噌は、脂ののりに驚きが隠せませんでした。

「望洋楼(ぼうようろう)」三国で越前がにの最高峰“皇室献上がに”を味わう。2021年11月7日リニューアルオープン!

富山グルメ2021 究極の逸品

レヴォ「子熊のアンドゥイエット」


富山が世界に誇るディスティネーションレストラン。ローカルガストロノミーの頂点と言えます。
2019年12月22日、富山の利賀村に移転オープンして1年が経ちました。山奥というロケーションなので、この季節は大雪に見舞われている頃です。
谷口英司シェフの料理は全皿が珠玉なので、一皿を決めるのが本当に難しいというのが本音です。とにかく凄みが違うので、コースで多皿食べても全料理が記憶に残ります。
その中で1つ挙げるとするならば「子熊のアンドゥイエット」。(ムジナも挙げたくて迷いました。)
ここだからこそできる、世界に自慢できる一皿です。
子熊の小腸に、熊の手や内臓、栗を詰めたスペシャルなアンドゥイエット。焼きレヴォ鶏のジュをソースにし、熊の生命力を存分に感じさせつつ品のある味わいに仕上げているところがお見事。ホクホクの栗の滋味もアクセントに効かせてありました。
ライフラインもなかった利賀村にオーベルジュを作った谷口シェフの、情熱と覚悟を感じた究極の逸品でした。

「L’évo(レヴォ)」谷口英司シェフ率いる究極のローカルガストロノミー。世界に自慢したい富山の秘境レストラン!2ツ星獲得

ひまわり食堂「池多牛 炭火焼き」


イタリアンというジャンルでミシュランの星を獲得した実力店。ひまわり食堂と言えば、イノベーティブな要素も色濃くなり、シェフの探究心を感じる料理も大きな魅力ですが、やっぱり実力派のすごいシェフなのだなぁと再確認をしたのが牛肉×炭火焼きというシンプルな料理でした。

「ひまわり食堂」富山で注目すべきイノベーティブイタリアン。田中穂積シェフらしさがより色濃く表現されている。ミシュラン1ツ星獲得!

石川グルメ2021 究極の逸品

片折「能登松茸 炭火焼き」


訪問回数、合計17回。毎回勉強になります。
説明は不要、全国から世界から注目される金沢が誇る日本料理店です。予約はもやは不可能なほど。人気というだけではなく、月日が増すごとに大将のこだわりも増し、究極を突き詰めていくので、昨年と同じ素材でもさらに美味しくなっているのが分かります。
どの料理もすごいし、冬に出てくる究極の香箱ガニとも迷ったのですが、衝撃だった焼き松茸を挙げます。世界が違う。
片折さんが自ら能登を巡って手に入れた能登松茸は、登場と共に強い香気が広がりました。能登松茸は特に香りが強く、他の産地の物とは違う独特なニュアンスがあります。
焼き松茸は、松茸に丁寧に切れ目を入れ、その切れ込みを上にして、下からのみ炭火で火入れをします。時にはホイルで熱を閉じ込め、目を見張りながら焼き上げると、切れ目からほんのり色付くツユが湧き上がってきます。身は焼くと繊維が出てきてシャクシャクし、何よりこの“ツユ”が甘く清らかで、涙が溢れるほど美味しかった。

「片折(かたおり)」究極の地産地消。研ぎ澄まされた美味しさの先に見える宇宙。もはや日本の頂点のひとつに(※基本的に紹介制)

TEATON「FIG DANCE」


2021年の訪問回数なんと12回。今年私が最も通ったお店かもしれません。
加賀市にある会員制ティーサロンで、オーナーの坂矢悠詞人さんが惚れ込んだ紅茶とグルテンフリーのスイーツを提供しています。私はカフェというジャンルはあまり探究しない方ですが、こちらは心から感動があった一店。何から何まで凄かった!
TEATONの定番スイーツの中で1番好きなのを選ぶとしたら、(どれも美味しいので)とても難しいですが、“ウィークエンド”というケーキ。毎回食べるたびに、グルテンフリーということに驚いてしまう美味しさなのです。しっとりしていて奥行きに深い甘さがあり、私がいつも飲んでいる“Tea MILK Soup 紅茶のスープ”に相性抜群です。
パフェシリーズも素晴らしく、夏の桃パフェ、秋の無花果パフェ、冬の金柑パフェ、それぞれ料理の感覚で食べた方が脳の理解が追いつく、細部まで計算し構築されたパフェでした。
「FIG DANCE」は秋の無花果パフェ。イチジクは品質にもこだわり、入手困難なイチジクを早朝に産地に出向いて仕入れているそうです。
トップには3種類の珠玉イチジクとイチジクの葉のアイスをトッピングし、イチジクの葉のオイルで仕上げる事で、イチジクの風味がより鮮烈に立体的に伝わります。
お次の層は、ドライイチジクをポルト酒で煮込んだムースで、シックに大人の雰囲気を醸し出します。さらにコンポートのグラニテとイチジクのソルベが、爽やかにそしてエレガントに持ち上げる。グラノラの軽快なリズムに、最後は優雅で品のあるコンポート。それぞれ音階の異なるパーツが、口の中で合わさる事で奏でられるハーモニも絶妙の心地良さ。素晴らしい。

「TEATON」360度がハイセンス。加賀市にある会員制のティーサロン。オーナーの美学が詰まった空間、一線を画する美味しさ。

L’Atelier de NOTO(ラトリエドゥノト)「ヤギ」


奥能登輪島が誇るフランス料理店です。
オーナーシェフ池端隼也氏は輪島市二勢(ふたせ)町出身。大阪の「カランドリエ」にて6年半修行後、26歳の時に渡仏して4年半星付きレストランで腕を研鑽。その後帰国し、2014年9月15日に故郷である輪島で同店をオープン。ミシュランガイドでは1ツ星を獲得しました。
能登の食材に池端シェフのエッセンスを乗せているコースが大好きです。
中でも今年は、能登の「たんぽぽファーム」さんの、まだミルクしか飲んでいない2ヶ月半から3ヶ月のヤギに感動がありました。ヤギと聞いて苦手意識を持ってしまう嫌な個性は良い意味で出ておらず、ほちゃほちゃと柔らかくとてもピュア。ソースも骨などで取ったもので、優しく寄り添い調和。さらにリードヴォーならぬリードヤギ(胸腺肉)は、口の中でとろけて消えるようなおいしさでした。
(ちなみに私はヤギが超苦手です。それなのに美味しさで感動した一皿でした。)

「L’Atelier de NOTO(ラトリエドゥノト)」輪島に名店あり。石川県を代表するフランス料理店のひとつ。能登食材の息遣いが聞こえる。

こいで「山菜」


小出大将が自ら山に入って調達する食材と目利きのトップクラスの魚が味わえる、北陸最強居酒屋です。
同店は、私が「北陸・トップ100レストラン」に取り上げているお店です(価格が時価というのもあって、今まで「あすかの美味献立」には掲載しておりませんでした。)
一般的な居酒屋のようにフラッと入って手頃な価格で楽しみたい方は、別のお店に行かれた方が良いです。同店は金額を気にしないで美味しいものを食べたい人向け。料理人さんが勉強のために訪れるお店でもあります。大将が山で採ってきた山菜や目利きをした珠玉食材がドッカンと出てきます。お宝食材が目白押し。
昨年食べた秋の松茸もどえらいインパクトでそれを挙げたいですが(今年は行けなかったので)、今年食べた山菜を挙げます。山菜も凄かったです。
https://hokuriku-top100restaurants.com/koide/

という2021年の究極の逸品まとめでした。
レストランとして紹介したいお店もまだまだたくさんあったのですが、今年は料理単品の美味しさにフォーカス致しました。

本年も「あすかの美味献立」をご覧くださいまして誠にありがとうございました。2022もよろしくお願いお願い申し上げます。
いつも素晴らしい料理を作られている北陸のシェフに敬意を表します。
フードアナリスト長坂紅翠香

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