金沢の中心部から車で山手に30分、医王山麓の二俣(ふたまた)という場所にあるお店。ここでは岩魚・ゴリ・そば・山菜料理を提供しています。“二俣”は和紙作りで有名な地域でもあります。この辺りまで来ると金沢市とはいえ、山に囲まれて自然豊か。お店にたどり着くまでがまず冒険で、勾配のある細い道を抜け、田んぼを横目に里山の風情を感じながら走ります。本当にこんなところにあるのだろうかと不安になりますが、二俣まで来るとところどころに看板が出ていました。車を降りると空気がおいしくて緑が眩しい。建物は立派で、お部屋は全部個室です。9月の晴れた日は窓を開け放してあり、自然光と風が入ります。静けさの中に水車のBGMと木々のさわさわ、そよ風で揺れる葉の乱反射がキラキラと、自然を感じながらのお食事となります。また、お店の方の対応もとても気持ち良いもので、楽しいひとときを過ごさせてもらいました。心も癒してくれるお店。ちょっと遠いですが、ここにわざわざ来る甲斐がありますね。※お店のHPには17時以降要予約となっていますが、昼も予約された方が良いと思います。
(右に見えるのは水車)
(お店の前には岩魚が)
●岩魚そば(2160円、3時まで提供の定食)ざるそば、岩魚塩焼、岩魚唐揚、山菜2品
“岩魚そば”という名前は“岩魚とそば”のセットという意味で、最初に山菜や岩魚の料理が来て、最後シメにおそばが食べられます。まだまだ価格の高いセットもあるのですが、電話口でも手頃なこのセットをオススメしてくれて、「何か他に食べたいものあれば追加ください」と言ってくださるところに心遣いを感じました。素敵。
山菜2品には、この日はオクラの花の酢の物も。これが絶品。お花の薄い花びらの繊細な食感、そしてオクラらしいとろみも感じられます。美味。
塩焼の岩魚はそれは立派もので身が太く、新鮮なものを焼いてくれたんだなというピュアなおいしさが伝わりました。塩で輪郭が出て引き立つ素材のおいしさ、焼き加減の絶妙さ。川魚ってこんなにおいしいんだなぁ。
唐揚げは一回り小さい岩魚で、頭から全部食べられるように揚げてあります。山菜と季節野菜の天ぷらもいいですね。
シメに手打ちそばを。
●岩魚酒
お酒はやっぱりこれでしょう。香ばしさと旨味が移った酒はもうエキス。とっても濃く旨味が出ていて2回目の注ぎ酒でもおいしくいただけそうでした。
次回はゴリを食べに来たいなぁ。