金沢駅からほど近い本町の一角にある焼鳥屋さん。個人的にコース提供の焼鳥店で金沢TOP3に入るお店だと思っています。

2025年4月、改装を経てリニューアルオープンしたその空間は、黒を基調にして、ぐっとシックに、洗練された大人の雰囲気に生まれ変わっていました。席はカウンター8席。能登ヒバの一枚板を用いたカウンターが、凛とした存在感を醸し出しています。

同店最大の特徴は、滋賀県産の淡海地鶏のみを使用しているというところにあります（コース提供のみ、完全予約制）。淡海地鶏は、フランス原産の地鶏をルーツに持ち、約120日という長い飼育期間を経て育てられ、くせのない上品な旨みとさっぱりした脂が特徴です。この淡海地鶏の各部位を、それぞれに合った焼き加減や味付けで仕立て、コースが構成されていますので、食べ比べという意味でも楽しい。

●コース（7,700円）
前菜、焼物10品（鶏肉以外3品）、お口直し、鳥スープ、ご飯物
※支払いは現金のみですのでご注意ください。

（感想は下部）

・石川県産ピュアホワイトとゴールドラッシュすりながし
夏の太陽の味。元気な甘さを上品に仕上げてあります。粒感も美味。

・ソリレス

・ネギマムネ

・金沢産しいたけ

・お尻の皮

・肝

・しらたま

・つくね

・長芋そうめん

・ふくらはぎ山葵

・手羽先

・金沢産のフルーツトマトとズッキーニ

・焼きおにぎり、鳥スープ、お新香

やはり1つの地鶏の、部位での食べ比べがとてもエキサイティング。1串が通常の焼鳥の2倍ほどの大きさがありますが、このボリュームの取り方だからこそ出せる味わいがあるのだなと納得させられます。特に冒頭のソリレスとネギマは大きくてびっくりしました。
大将が言うに、夏は鶏が痩せているということでしたが、そうは思えないボリューム感でした。（きっと他の食材同様に冬が乗ってくるのでしょうね。）
今回とても印象的だった串は、ソリレス、お尻の皮、しらたま、ふくらはぎです。お尻の皮は、脂肪が厚いですがさっぱりとしており、ミルキーで優しい弾力が絶品。ふくらはぎ（スネ）は、あっさりふるふるっとしており美味。

ただ、皆さん個々に、地鶏やブランド鶏、銘柄鶏でお好みはあると思いますので、タイプの違うものが好きな方もいらっしゃるかもしれませんが、BIRDさんのコースはとても個性的で面白いです！

大将と女将さんのおもてなし力にも心が温まりました。金沢の焼鳥名店のひとつ。