オーナーシェフの川崎淳さんは富山最高峰レストラン「L’evo」さんで8年スーシェフを務められた方で、同店は独立オープン店で開店は2018年11月。カウンターの向こうではシェフがテンポよくキビキビと料理を次々作られていていて、なんだかその無駄のない動きが美しくて割烹料理店にいるような印象を受けました。料理はコース(10,000円)1本のみ(この日は1皿目からデザートまでで全部で9品の提供だった)。ワインペアリングもあって、5種類(3,900円)で楽しめる。料理は川崎さんのやわらかい性格そのものと言える。そしてフレンチの中に和のテイストも大いに発見できる。特にお箸で食べるスタイルに、肩肘張らずに楽しんで欲しいという意図を感じた。ほっこり楽しませてもらった。
正直、アラカルトで楽しめるお店だったら何度も気軽に頻繁に通えそうだなぁと思ったけれど、今の時点で予約が取りにくいそうだ(満席にはしていないらしい)。
場所はANAクラウンプラザホテル富山から近隣で、富山市民プラザの裏手なので、中心部だが静かな雰囲気。外観はとってもシンプルで、川崎シェフの「川」を店名にされたのだろう漢字の川にZがカッコイイ。店内も同様スッキっとしているが、無機質というだけではなく、整えられた中にほんわりなるものがある。桜色のランチョンマットも可愛らしい。
食材で珍しかったのは、富山県婦中町のフルーツ羊という果実を飼料にして育てた羊。そのせいか肉質やわらかく味はしっかりしているのにスッキリ感じた。初めて食べました。ワインはセイズファームさんを。おいしかったのは、鱒の炊き込みご飯。玉ねぎの出汁と甘さが効いていて、和のようでフレンチな炊き込みご飯でした。
(訪問日 2019年4月9日)
●満寿泉 純米吟醸「BO」
山田錦の母方「山田穂」から造られる酒だそうで、なめらかで優雅な旨味を持つ。満寿泉さんのお酒にはいつも夢心地にさせられるわぁ。美酒。
●春キャベツとバイ貝
●白えびホワイトアスパラ それぞれの出汁のジュレがけで
●ホタルイカ レフォール、人参と柑橘をそえて。
●牡蠣
シェフの出身地である兵庫県の牡蠣をカダイフ揚げにして、クラムチャウダーをソースにして。
●ボタンエビ雲丹、卵とじ
●鯛ウロコ焼き、立山里芋
●婦中のフルーツ羊
●鱒の炊き込みご飯
●婦中よつぼしいちご