野々市市の住宅街の中に突如現れるすし店。野々市市はこの近隣に、全国から予約が殺到する2強「太平寿し」さん「すし処めくみ」さんがありますね。三竹さんはこのどちらのタイプともまた違っていて、穴場感のあるいいお店です。穴場とはいえ、お店は外観から立派で驚きがありました。店主の竹田和久さんは、片町の玉寿司さんにいらっしゃったそうですが、(キャパの大きいお店というのもあるからでしょう)私は玉寿司さんとはまた違った印象を持ちました。と思っていたら赤グルメガイドには銀座にもいらっしゃったとありましたから、きっとご自身で探求されてのオリジナルなのでしょう、食べ手に寄り添うお料理の出し方をしてくれますし、洗練と丁寧さが感じられ、一言で言うと“心地良いおいしさ”でした。握りは、全てに予め味付けを施してあって醤油が必要なしのタイプです。
店内は広く余裕があり、和の洗練と落ち着きがあって、シックで清潔感を兼ね備えたオシャレな空間です。8席のカウンターは、1列でもL字型でもなく、ゆるやかな弧を描くような設計で、白木が凛とした雰囲気を醸し出しています。伺ったところ、大将のお兄様が専門職で、ここの内装も手掛けられたのだとか。
お料理は、おまかせコースにもできますし、単品のお品書きもあり。例えば、春には山菜の天ぷらや筍木の芽味噌などといった旬メニューも豊富です。
この日は、おまかせコースにお酒2合を足して1万円ちょっとでした(写真は一部)。おまかせでなければもう少し金額が抑えられるでしょうし、気軽にとまではいかなくても、一流すし店としては立ち寄りやすい価格帯ですね。
・真鯛、芽ネギ巻き
・サヨリ
・鯖炙り
・ホタルイカ
・若竹煮
・鯛の白子焼き 黒七味で
・仔イカ
・のど黒
・トロ炙り
・梅貝
・甘海老
・穴子、玉
基本的には夜の営業で、昼は予約にて営業をされるそうです。
じわじわ人気を集めていて、知る人ぞ知るという感じでしょうか、同時間に一緒になった周りの方の会話で、客層に経営者さんが多いというのは分かりました。
タクシーでアクセスしようと思うと、金沢中心部からは往復で5000円はみなきゃいけないので、プラスの交通費が正直ネックかなぁ(近隣にバスもあり)。金沢中心部近隣にあったらすごく嬉しい一店。でも、野々市市にあるからこその穴場感で、おいしいおすしをゆっくり食べられるのもここのいいところ。店主と女将さんのお人柄の良さも、人気を集めている理由の一つだと思います。