金沢市袋町にある焼鳥店。大将は東京「焼鳥 鳥よし」で約10年腕を振るい、2014年10月にUターンにて同店を開業しています。オープンしてからというもの、そのおしいさが噂を呼び人気店に。場所は近江町市場からほど近くの裏路地で、エバンスさんや風和利さんの近所でもあります。店頭には白地の暖簾がかけられ、凛とした雰囲気が漂います。店内の席はL字のカウンターで、紀州備長炭にて炭火焼をしているのですが、煙が手元で吸い上げらるような造りで、もくもくと煙臭さがないのになるほど。とりは「青森シャモロック」を使用しているのが特徴的。金沢で使っているお店は珍しいですね。平飼いでブロイラーの2倍の期間をかけてじっくりと育てられているためでしょう、旨味が濃くて雑味のない味わいで、かつ弾力がしっかり感じられました。大将は炭の前に立っている時は眼差し真剣ですが、とっても物腰し柔らかい方です。仕込みの丁寧さにもお人柄が現れているように思われました。
焼鳥はまずは「おまかせコース」(3500円)で、そこに追加を足していく形です。
(最終訪問 2020年7月20日)
2020年7月20日
●ハートランド生
●おまかせコース(3500円)(焼鳥5品、野菜焼き3品、自家製糠漬け、地鶏のスープ)
焼鳥と野菜焼きは、各食材に合うように絶妙に味の添え方を変えてあるところも味わいどころです。
・ぬか漬け
お通しのように出されるのは自家製糠漬け。箸休めにも食べられるようにやや多めで来ます。程よい漬かり具合で、絶妙な酸味も手伝いついつい進んでしまいます。
・手羽元
筋肉質のプリッとした食感と口の中にほとばしるジュに、外側の炙られた脂が溶け合う。まず最初の1本からうまい。
・せせり
跳ね返すぶりんぶりんの食感が美味。
・ズッキーニ
野菜でもよくわかる“焼き”の違い。中がとてもみずみずしく、野菜そのものの旨味が内包されている感じ。
・赤身もも
弾力ありしっとりしていて、予想以上にあっさりキレがあるのに驚き。
・オクラ 生姜醤油で
・玉蜀黍
炭焼きの香ばしさとお醤油の芳香に玉蜀黍の甘さが弾ける。
・つくね
・手羽先
・地鶏のスープ
●卵かけごはん(追加にて:500円)
青森県産の殻が青い卵。自分で殻を割り食べ方も自分スタイルで。その他にも、そぼろ丼やスープ茶漬け、たたき丼があります。
2017年6月10日
ある日のおまかせ8本から。
①さび焼き
ササミに山葵をのせてあります。みずみずしさを最大限残した焼き方で、ふるっと口どけ良く、繊細なおいしさを印象付けられます。山葵の風味の添え方もいいですね。
②ソリレス
③小芋
表面を焦がしめに焼いて味付けしてあるので、香ばしさがたまらない。中はホクホク。
④ハラミ
⑤能登115
肉厚で優しい弾力があり、「アワビしいたけ」と呼ばれるのが良く分かります。こちらもジューシーで、まるで蒸しアワビ!
⑥レバー
⑦蓮根
皮付きがまたニクイ。ホクホクおいしい。
⑧つくね
ここからは追加の単品。野菜串では「金針菜」がオススメです。
●かしわ
●砂肝
●金針菜(キンシンサイ)
金針菜はユリのツボミ(正確にはユリ科の植物ホンカンゾウのツボミ)。高貴で苦味のないピーマンのような味わいで、ほんのり甘さがあって独特な風味もあり、一度食べたらハマる味です。
●かしわのきじ焼き丼
キジ肉を使用しているわけではなく、モモ肉を一枚焼きにしたものの料理名です。