京都にある中国料理の名店。シェフの西淵健太郎さんは、「祇園 さ々木」さんで腕を研磨され、2013年に八坂神社ほど近くに同店を開業されました。今では超予約困難店で、一見さんは予約不可なので、予約を持っている人に連れて行ってもらうしかないですね。私もありがたいことに、貸切予約に入れてもらいました。
場所は八坂さんの近隣の裏道で、この風情がこのすでにコースのプロローグのようにも思えました。
店構えも店内も趣があり、食べる前からもう心地良い。
とっても素敵なステンドグラスの扉を開くと、カウンター席のあるメインダイニングへ。
シェフのお料理は、中国料理に日本料理の繊細の融合で、西淵シェフならではの現代風京中華に昇華させています。
コースは、肉類だけではなく、魚やお野菜も目立ちます。また、わかりやすい高級食材をバンバン使う系ではなく、説明なくても伝わる丁寧さと繊細さ、品を置いてあり、とても好感が持てました。
いつもは、中国料理を食べに行ったら黒烏龍茶を2本がぶ飲みしている私ですが、食後も胃袋が軽くてスッとしており、今までにない感覚でした。
特に印象的だったのは、手羽先。中に燕の巣が入っており、想定外の所においしさの着地がありました。見た目は照のある鼈甲色をしているのですが、ふるふると透明感のあるゼリー状の燕の巣が現れ、高貴な旨味が広がり一体となります。
〆に出てきたのは天津飯。定番の麻婆豆腐なのかと思いきや、天津飯ということで意外でしたが、これが絶品でした。ふわっふわでとろけるようなたまごと蟹は、白米の美味しさ調和する繊細さで、胃の中から体をそっと包み込んでくれるような優しい味わいで、初体験でした。天国。
これは予約困難に納得です。ああ、また行きたい。
(以下、お料理の写真)
・鱧 お椀
・イサキの中華風天ぷら よだれ鶏ソースで
・チャーシュー ブルーチーズ、手羽先 燕の巣入り
・焼きフカヒレ
・甘鯛、ホッキ貝 XO醬生姜炒め
・豚しゃぶの担々スープ
・天津飯
・上湯ラーメン
・杏仁かき氷
にしぶち飯店
京都府京都市東山区上弁天町444-2