「Ode」東京 広尾|Ode, Tokyo JAPAN

(訪問日 2021年6月24日)
生井祐介シェフ率いる広尾のイノベーティブレストラン。
2017年9月にオープン。ミシュランガイドでは1ツ星獲得。「ASIA’S 50 BEST RESTAURANTS」では2020年35位、2021年は27位にランクインという、世界から注目されるレストランのひとつ。
店内はグレーを基調としており、この空間で繰り広げられるコースが、無機質な世界の中に料理で彩りを咲かせていくようでした。
シェフの独創性とアイデアが光る料理と、ハートを掴むプレゼンテーション、そして驚きだけではなく、着地にしっかりと「美味しい」が構築されており、さらに食材への敬意も感じられます。サスティナブルな料理を折り込んであるのも特徴的です。
また、シェフをはじめ、スタッフのチーム力も素晴らしいと思いました。ゲストを楽しませようとしてくれるのが伝わり、それを受け取る食べ手側も心から楽しい。

●ドラ○ンボール
この料理を見れば同店と分かる名物アミューズ。ドキドキ冒険心を掻き立てる演出が楽しい。大人も一瞬で童心に戻ってしまいます。

しかしながら、見た目だけではなく味もしっかり美味しいのが素晴らしく、オマール海老のビスクをカカオバターでコーティングしてあり、口に入れるとオマール海老の濃厚な甲殻類の風味が流れ出します。
有田焼カマチ陶舗さんの器も演出に一役買っていました。

●ひじき、空豆
大分のひじきをスナックにして、空豆のピュレを詰めて。ひじきの海の香りが弾けたあと、ローズマリーの風味が一呼吸置いて追いかけてくる。

●新玉葱、サクラマス
新玉葱を丸ごとローストして一枚一枚剥がしてビネガーマリネに、新玉葱の焦がしたパウダーをかけて。中はサクラマスのマリネで、山椒と梅の和の風味を効かせて。

●グレー2021
「グレー」と呼ばれるOdeのシグネチャーディッシュで、空間にも呼応する色調。「どんな味がするのだろう」とまずは想像から始まります。
こちらは通年出している料理で、季節で魚が変わり、今回は銚子の鰯でした。鰯をまるごと1尾使い切る料理で、フィレの部分はシェリービネガーでマリネし、頭や骨などの部分はすり潰してメレンゲにし、鰯を再構築。組み合わせは、鰯に意外にも相性良い牛肉タルタール、その他黒ニンニクマヨ、アボカドなどが隠れており混ぜて食べる。さまざまな食感や風味が現れて、口の中が彩りでいっぱいになる。

●白魚、桜
焼き立てのデニッシュの中に、魚のムース、白魚、桜のコンビネーション。ひたひたのバターソースがデニッシュが合わないわけがない、ただただ美味しさに浸る。

●白ミルガイ、白ミルガイ肝のベニエ
知多半島のミルガイと和歌山のヴィラアイーダさんの白茄子を、清涼感のある大葉のソースとハーブで。筋肉質のミルガイの弾力が心地良く印象的で、食感を感じるたびに旨味が滲み出す。熱々のベニエも添えて。

●天草ホロホロ鶏
特に、おいしさで記憶に残った一品。天草のホロホロ鳥を骨つきで調理しムネ肉を提供。

身はシルキーで旨味を蓄えており美味。皮面は薄い紙のようなパリッとした層に、甘い脂肪の層が重なる。付け合わせは、北海道アスパラ、我らが能登島の高農園さんの花ズッキーニにホロホロ鳥の詰め物をして。オレンジのペーストは、ニンジン、鬼灯、にんじん。さらにホロホロ鳥産地の熊本のチーズを加えたマッシュを添えて。

●アヴァンアミューズ
甘酒のアイスやお米由来の素材のコンビネーション。お米の自然の甘さだけでなく、苦味やクリスプ感などもガツンと感じられる。お米をさまざまなアプローチで。

●山羊乳
富山のY&Coさんのシェーブルチーズとヤギ乳のデセール。表面のホワイトチョコレートの層に温かいミルクを注いでメルトさせて。
ヤギは好みが大きく分かれるし、私も苦手派なのですが、ホワイトチョコと合わせることによって、ぽわっと温かみに包まれて個性が立ち上がってくるような、嫌味でないヤギの個性の出し方が絶妙で、美味しく印象的でした。

●ミニャルディーズ
ラベンダーとカシスのマカロン、新茶のタルト、ナッツのシガール

ティーはフレッシュハーブティーをはじめ和紅茶や黒文字茶など6種類ほどあり、中には今日使った食材の端材を使ったサスティナブルなお茶「サスTea」もあり。