「蕃 YORONIKU」東京 恵比寿|YORONIKU, Tokyo JAPAN

日本で肉割烹の最高峰のひとつに数えられる超有名店で、オーナーのVanneさんが考案する和牛コースが味わえます。(Vanneさんご本人が焼いてくれるスペシャルコースは予約困難ですが、ぜひ体験してほしい)

テーブルには埋め込み式のロースターが設置してありますが、お客さんが焼くわけではなく、焼き上げて一番良い状態で提供してくれます。
なので、プロに全てを任せて味わうべし。
 

感想を一言で言うと、「やっぱりよろにくはすごい!」これに尽きます。
肉を知り尽くていないとできないプレゼンテーションの数々は圧倒的。珠玉素材や希少部位であるというだけではなく、調理は、温度や食感、風味まで段階的に緻密に計算されています。また、クリエイティブで革命的で、人生初の食感や新しい美味しさがところどころに登場するので衝撃が大きい。うっかり語彙力吹き飛びそうになります。
「完璧とは何か」「究極とは何か」そこに少しでも近づくために、研究を重ねられてきたんだろうなと想像できる精度の高さです。“別格”とはこのこと。

(今回は一人訪問にて)
Vanneさんが焼いてくれるよろにくのスーパーコース。怒涛のプレゼンテーションと想像を超えた美味しさにノックアウトでした。
※コース内容に加え、追加した料理もあり。
※料理写真は一部です。品数が多いので解説も一部。
 

●生豆腐(先付)

●キムチ盛り合わせ、ナムル3種

●冷製盛合せ(白センマイ、本日のお刺身、ユッケブルスケッタ)

●サラダ
華やかでコクのあるリンゴ酢がかかっていて、爽やかで美味。

●タン昆布、エロタン
最初の焼き物は、2種類のタンをアプローチを変えて。全然別物で驚きでした。


通称エロタンは、ずっと記憶に残っている。
火を入れた側を内巻きにしてあるので、最初に舌に当たるのが、いつも先入観を持って食べている焼いたタンとは異なり、セクシーで思わず声が出ます。

●ウデ、ツチノコ

ツチノコは脂がないのに「嘘でしょ?」というほどやわらかい。

●ハラミ
一方から温め、中にガーリックを挟んで。今までにない肉汁感に驚き。

●本日の特上握り

●ハチノス お吸い物

●希少部位 シャトーブリアン シルクロース 一口ご飯巻き
よろにくの代名詞でもあるのがシルクロース。上等な肉のサシの嫌味さを感じさせず、逆に武器にした発明的一品。羽衣のようにしなやかなロースがご飯を包み込み、口の中で美味しい脂とご飯の粒が絡み合う。

●ミノ
通常ミノって、一口サイズで厚みを出してカットして包丁を深めに入れてあり、焼くと繊維が開くようにしてありますが、よろにくはスーッと薄くスライスしてあります。いつも知っているミノとは違う新しい舌触りで、咀嚼するとシャクシャク食感が小刻みで繊細。

●ヒレカツサンド
よろにくの代名詞の一つであり見せ場ですが、パフォーマンスと映えだけじゃない、かなり精密に美味しさが計算されておりバコーン!と衝撃あります。何日経っても味が忘れられない。

美味しさの秘密は、
まずロースターでパンを焼くのですが、どの肉よりも丁寧に焼いていたなというくらい丁寧に焼き上げていました。全体を均等に焼き上げることで、パンの細かい気泡に輪郭が出て、口の中で乾いた音を立てるサクサク食感が繊細になります。



これが珠玉のヒレカツを受け止める最上のクッション。美しいルージュの、火入れ抜群なヒレカツを挟んで、ソースを塗って、切れ味の鋭い包丁でサクッと一太刀。決めポーズが嬉しい。

その数秒後は口福に襲われるという。
歯が喜ぶ肉の厚みと柔らかさ、口の中で鳴る乾いた音に脳を刺激され、ソースがパーフェクトマッチング。

●ザブトン すき焼きトリュフ添え
こちらも名物の一つ。もう説明不要の美味しさです。


お肉を食べ終えた後にご飯を加えて追トリュフした、大人のTKGに飛んだ。

●肉茶漬け 生カラスミ
生カラスミを溶かしながら食べる肉茶漬け。カラスミの熟成したコクと塩気が調味料に。

●阿波の手延べ素麺
口から喉を通って胃袋にちゅるんと滑り込む、さっぱりキレの良い素麺です。途中で加える海苔の磯香りで一気に味変。

●坦々麺
坦々麺という食べ物を、よろにくバージョンに落とし込んで究極の美味しさを追求したらこうなりました。って感じです。
見るからに濃厚な胡麻スープは、白胡麻に豆乳を合わせたようなミルキーな味わいで、ひんやり冷たいので、味に落ち着きが出ていて品がある。生肉は麺と同じ細さに切り揃えてあるため、とろみのあるスープを絡めながら口の中に収まり、麺とスープと生肉の3つが一体になります。コレはすごい。計算されている。

●かき氷 京都小山園の抹茶
抹茶の崇高な香りを活かしたかき氷。抹茶かき氷ってどこにでもある定番なので、逆にストレート勝負は難易度高くて難しいところだと思います。しかしながら、氷の削り・抹茶の風味と苦味・甘さのバランスが絶妙で、さすがだと思いました。
Vanneさんは全国のかき氷を食べ歩き研究した、実はかき氷界でも超有名な人です。それがよろにくのかき氷に活かされている。

●かき氷 薩摩しろくま
お肉に加えて炭水化物もおかわりして、とっくの昔に胃袋の許容量を超えて腹パンなのですが、かき氷が美味しすぎてもう一杯。こちらも素晴らしかった。
しろくまアイスはスーパーやコンビニなどでみなさん買って食べたことがあると思いますが、これは生しろくまって感じでした。ほわほわ綿毛のようなミルク味の氷に、黄桃などの凝縮されたフルーツと小豆の甘さがマッチ。
次回どっちを選ぶか?と聞かれたら、きっとまた両方食べる。それくらいどちらもうまい。

 
 

蕃 YORONIKU よろにく
東京都渋谷区恵比寿1丁目11−5 GEMS恵比寿 8F
03-3440-4629