台中にある台湾料理が味わえるグランメゾンで、ミシュランガイドでは1つ星を獲得しています。
地元食材と伝統料理を織り込んだ洗練された料理が味わえて、プレミアムティーとのペアリングも魅力。まさか台中にこんな素晴らしいレストランがあるなんて知らなかった。わざわざ行く価値のあるレストランです。おすすめ!
コンセプトは“故郷に帰って再会する”だそうで、台湾の文化を感じさせるデザインが随所に見られます。伝統的な染色の提灯や麻縄で織られた茶葉をイメージした屏風など、内装にもこだわり尽くします。お茶を楽しむ猿の様子が描かれた壁絵は、オーナーが申年だからだそうです。
とにかく広くて、贅を尽くした空間でありながら、エレガントで品性も漂います。
席はなんと128席!
1階ダイニングに、2階には円卓のある大きな個室が複数あり、3階も特別室があり。
さらにサービスも秀逸で、ホスピタリティに満ち溢れており、身を任せられる安心感もあり。また、日本語が話せるスタッフも常駐しており、料理やお茶の解説を丁寧にしてくれるのも、日本からのゲストにとっては嬉しいポイントです。
・前菜五種の盛り合わせ
台湾産桂丁チキンのマリネ、アヒルの燻製 ゆりねとエンドウ添え、ミルクイの砂糖漬けにんにく和え、元紀特製ピータン豆腐、豚ハツの馬告醬油漬け
最初から丁寧さが光る前菜が登場し、この後の料理を期待させます。
・元紀熱プーアル茶入り 花藤の地鶏スープ
チキン料理ですが、魚膠(魚の浮き袋)と2012年の普洱茶(プーアル茶)を煮込んだスープが美味。陳年普洱茶と仙草の独特な深い香りと、黒糖の濃厚なコクが素晴らしい。
・大甲産タロイモとアヒルの包み揚げ
チャーシューソースで炒めた甘辛い鴨肉をタロイモのペーストで包んでカリッと揚げた一品。ねっとりしたタロ芋との相性も良く、これは美味しい。
さらに、松の木を使った伝統的な燻製製法により作られたお茶が、ペアリング完璧でした。スモーキーな香りとプラムの風味が、味覚に変化を与える。素晴らしいティーペアリング。
・チリ産シーバス揚げの発酵筍かけ
シーバスは黄金色に揚げてサクサクに。シェフ特製の酸味を効かせたタケノコが素晴らしい美味しさでした。少しだけ効かせた唐辛子の辛味も味わいを引き立てます。
・羊肉の北港産ごま油炒めショウガのせ
ラムのバラ肉の軽めの脂に、ジンジャーペーストとセサミオイルの風味を乗せて。「故郷の懐かしい香りを感じさせる一品」でありながら、新しさも感じました。
・麻婆豆腐
香りの異なる3種類の辛味噌を厳選し、四川山椒油で絶妙に炒め、完璧な鍋振りによる香ばしさが引き立ちます。輪郭のある餅米のご飯と共に。噛めば噛むほど旨味が滲み出します。
・モツ入り薬膳スープ
蓮の実、山薬、茯苓、芡実の精髄を引き出したクラシックな「四神湯」に、豚バラ肉と豚の小腸を合わせて。シェフ特製の薬草酒をかけることで、一層芳醇な香りが漂うスープに仕上がります。
・焼きネギ餅
台湾の日常の食文化を上品に仕上げた一品。日本のおやきのような料理でもありますね。生地にたっぷり宜蘭三星ネギを包み込み、香り豊かなネギの風味と引き出された甘さが口の中に広がります。
・鹿瀬麺茶入り杏仁しるこ
鹿港(地名)で手作りされた焙煎小麦スープに、南方の甘さと北方の香りを調和させた杏仁茶をブレンド。台湾のポップコーンの軽快な食感を添え、郷愁を誘う懐かしいふる里の味わいを再現しています。
台湾は石川県からだと小松空港からも飛行機が出ておりますし、旅行にはおすすめです。
台中は距離がありますが、ここは本当に素晴らしかったです。
人生に刻まれるレストラン。
【店舗詳細】
店名:元紀・台灣菜 YUENJI
住所:台中市西屯區安和東路5號
營業時間:11:30〜14:30、17:30〜21:30
定休日:週一
席数:128席
電話:04-23586368(11:00-20:00)
HP: https://yuen-ji.com/
Instagram: https://www.instagram.com/_yuenji_/