金沢最高峰のパティスリーのひとつ、21世紀美術館横の「パティスリーオフク」さんが、2店舗目のお店「remref(レムレフ) 」を、ここ常磐町にオープンしたのが2019年9月20日のこと。オーナーパティシエの西川開人さんは、「マンダリンオリエンタル東京」でスーシェフを勤めた経歴あり。実力派でセンスは群を抜いています。
私はスイーツ専門ではないので、細部の解説はできませんが、西川シェフのスイーツは一線を画するおいしさだと思いますし、世界のスイーツジャーナリストも認めるおいしさです。生産者さんと連携し追求する食材へのこだわり、そしてその珠玉の食材をスイーツとして昇華させるテクニックから目が離せません。小さなパーツひとつまで手を抜かないところにもプライドを感じます。
同店の場所は、浅野川にかかる天神橋をさらにもう少し川上に行ったところで、今までレストラン探求には来たことがない道でしたので、川沿いの細めの道を、ここで合っているのかなぁと少々不安になりながらたどりましたが、お店を見つけてもうびっくり。それはステキな、それは広々と空間を使ったお洒落なお店でした。店舗も敷地も奥に広くて、通りからは分かりませんでしたが、奥に駐車場も15台分ほどあり、車でのアクセスにストレスがないように配慮されています。建物は平屋造りで、シンプルでナチュラルな印象。ショーケースも面を大きく取って、1段でケーキのラインナップが全部見られます。
カフェスペースは自然光と緑が気持ちいい。
(※日付は順不同、ケーキは日によって異なる。)
●ソージュベルガモット
細部まで神経が行き届いた繊細な美味しさ。一つ一つに美意識が宿っていて、ただただ素晴らしかったです。
●remrefクッキー缶
私は贈り物として頂いたのですが、ウサギが描かれたとっても可愛らしい缶にまずはウキウキ。このクッキー缶がおうちにあるだけでハッピーな気持ちになります。
●ガトー・オー・フレーズ あまりん、せとか
珠玉の果実と上質なクリーム、しっとりきめ細かい生地との三位一体は至福。remrefさんに来たら毎度食べたい。
●ヴィーナスマンゴーのロールケーキ、プリン
ヴィーナスマンゴーは3日間限定で販売していました。凝縮された太陽の味、果肉が果汁に変わる瞬間、じゅわっと広がる濃厚な甘さがカスタードに溶け合う。
●Gelee cafe au lait ジュレカフェオレ
新作のジュレカフェオレが人気とのことで飲みに来ました。
コーヒーゼリーは、金沢高岡町「townsfolk coffee」さんのブラジルを使用。牛乳で割って同店のジェラートを乗せて。
まずちゅるんと滑り込んでくるコーヒーゼリーが風味豊かですっきりと美味しい。牛乳とジェラートの上質で優しいミルキーな美味しさが包み込む。これからの季節にもぴったりだと思いました。
・せとかのショートケーキ
●2周年クッキー缶 ドゥゾン
2021年10月で2周年を迎えられ、それを記念してデザインされた限定クッキー缶が販売されておりました。
中には、7種類の焼き菓子とキャラメルが入っています。ラングドシャ カフェ、リンツァートルテ、クロッカンカカオ、サブレシトロン、サブレブルトン、クッキー オレ&ノワール、キャラメルブールサレという心躍るラインナップ。宝箱ですね。毎日のティータイムが楽しみ。
●アマレットオランジュ、カプチーノ
蜂蜜のクレムー、アマレット香るシャンティとジュレにオレンジで初夏らしく爽やかで元気のある一品。そこにドライフルーツとピーカンナッツのコンビネーションで野趣と奥深さを出しています。
●ミルフィユ フレーズ
●甘平のタルト
金柑と柑橘の“甘平(かんぺい)”を大胆にのせたタルト。甘平は果肉ぎっしりで内皮がとっても薄く、見るからにジューシー。甘い果汁が口の中にほとばしり、ザクザクと厚めのタルト生地に染みていきます。金柑の苦味もアクセントに効果的。
●ソージュ シトロン ヴェール
セージが香るムースショコラブランはレムレフさんで大好きな一品です。今回は高知県白木果樹園さんの国産ライムのマルムラッドを添えて。
ムースショコラのミルキーな味わいとはちみつクレムーのバランスが絶妙で、一口一口が至福。
ハーブガーデンにテラス席が出来ていました。向こう岸を眺める川辺の開放感がいいですね。
●シャインマスカットのショート
山梨県南アルプスの大和農園さんのシャインマスカットを使用したショートケーキ。サクサクとした食感の甘いシャインマスカットの美味しさを堪能。
●ナガノパープルのパリパリタルト
まずは目にも美味しい。みずみずしいナガノパープルをゴロゴロとトッピングしたタルト。
ここに来るとフレッシュな果実やハーブ、お花を使ったケーキが食べたくなるので、飲み物もコーヒーよりも紅茶かハーブティーが飲みたくなります。
●ソージュダイダイ
濡れた瞳のような艶が美しいホワイトチョコレートのムース。このムースにはセージの香り付けがしてあり、風味演出にうっとり。熊本県産にしだ果樹園さんの橙のコンフィチュール、蜂蜜のクレムー。これは西川シェフ流石!のハーバルで可憐なおいしさだと思いました。
●フレジェピスターシュ
ピスタチオムースにフレッシュ苺をサンドした、見た目にも可愛らしい一品。パステルピンクとグリーンが、なんだか春の陽気を思わせます。
ピスタチオの層が密度濃く味わいに幅があり美味。あれ、ピスタチオってこんな美味しかったっけ?
苺がまたいい仕事をしていて、ピスタチオの濃厚さとフレッシュな酸味の妙が実に美味。
●イチジクのタルト 宝達志水町松浦さんの黒イチジク
秋のフルーツのケーキを。果実の特性を読み解いて完全に活かしきっており、食材ごとにタルトと生地も変えてあります。
ケーキはもちろんのこと、ジェラートもメニューを見るだけでもこだわりが詰まっていることは一目瞭然。焼き菓子やパンも魅力に溢れます。エスプレッソマシンもすごいのが入っていました。