創業1969年(昭和44年)の地元に愛される割烹です。現店主は三津正人さん。場所は香林坊エリアのせせらぎ通り沿いの一角にあり、暖簾をくぐると厨房を取り囲むL字カウンターでは、刺身などの肴と日本酒や焼酎をたしなんで、頬を赤らめるお客さんで賑わっています。そんな温かい雰囲気の割烹なのですが、名物メニューには「名代ヒレステーキ」があって、お客さんは頃合いを見てメインとして注文しています。割烹にステーキというのは意外ですが、実は孫助の創業である昭和44年よりも前、先代の修業時代から半世紀以上受け継いできた孫助の人気メニューです。
名代ヒレステーキ
こちらは夜営業で提供している人気メニュー。「なんで居酒屋で肉なの?」と不思議ですが、孫助の創業である昭和44年よりも前、先代の修業時代から半世紀以上受け継いできた孫助の人気メニューなのです。
みなさんお酒とお料理を楽しんだ後、〆として注文されています。
●名代ヒレステーキ(7000円、変更の可能性あり、ご確認ください。)
お肉は主に能登牛を使用しているそうです。運ばれてくるとバターの風味に鼻腔がくすぐられ、もう我慢の限界。鉄板皿でジュージュー音を立てながら出てくるあたりも、食欲中枢が刺激される演出です。
醤油ベースの甘めのソースと香ばしさに食欲がそそられるし、付け合せのニラの力強い香気もこの味付けにピッタリなんです。ああ、おいしい。
孫助の夜:地酒、加賀野菜、地魚
(2022年9月15日訪問)
9月1日に底引網漁が解禁になり、いよいよ今年も食の季節にシーズンインして活気が出てきた金沢です。
底引きは出だしが時化で不調だったのですが、ようやく良くなってきたそうで、今回も一番良かったのはハタハタでした。
ひやおろしの提供も始まったので、今だけのお酒と共に地物の旬魚が楽しめます。
●先付
煮蛸、とろろ鮪フレーク、金沢の定番どじょうの蒲焼き
●金時草、岩もずく
加賀野菜の一つ金時草のおひたしは、地元の私でもお品書きにあったら必ず注文したくなる一品です。肉厚でやわらかい葉の食感とえぐみの無い凝縮された味わいは、何度食べても良いですね。
●新銀杏 揚
●焼ハタハタ
これが今日イチで心躍りました。やや大きめのハタハタです。ほんの少しだけ干してから焼いてあって(干し過ぎると固くなるので軽めに)、ぷりっとして身に張りと甘さがあり、繊細な身の美味しさを上手に引き出してありました。居酒屋で大衆魚が美味しいってほんと最高ですよね。
●名代ヒレステーキ
締めはやっぱりこれでしょう。
1人だったので、厚さを抑えてもらいました。運ばれてくるまでに、焦がされたタレのにおいで鼻腔がいっぱいに。
添え物のニラがアクセントになっているのも美味しさの肝。
孫助のランチ:カキフライ、クリームコロッケ
孫助さんのランチは香林坊エリアで抑えておきたいランチ。1000円前後の価格帯で大満足です。
お魚はその日によって変わるので頻繁に通えるし、近隣の会社員の方で常連さんも多いはずです。
ご飯、お味噌汁、香の物、小鉢、納豆までセットになっていて内容充実。
●牡蠣フライ(880円)
大きな牡蠣フライが6つも出てきてテンション上がりました。これは食べ応えある。
注文してから丁寧に衣づけして揚げてくれて、アッツアツが食べられるのは嬉しい。
牡蠣は箸に重さをずっしり感じるほど大きくて、ハホハホ言いながら頬張りました。
●クリームコロッケ(ランチ770円)
見た目は素朴でラグビーボール型をしています。衣は薄めで、中はほちゃほちゃしたクリームなのですが、特に目立った具はありません。唯一入れてあるのは大量のタマネギで自然な甘さが余韻に残ります。こちらもオススメ!