京都イタリアン予約困難人気店のひとつと言えばここ。祇園の一角にある町家を改装した建物が京都の街並みに溶け込みます。
席はカウンターとテーブルもありますが、臨場感のあるカウンターがやはり心踊って良かったですし、シェフの掛け合いが楽しくて一度訪れたらファンになってしまうはず。
料理はフォアグラやキャビア、雲丹やカラスミなどの高級食材を惜しげもなく使い、力強くて印象に残ります。
●無花果
佐賀県の黒イチジクの果肉、フォアグラ、白味噌のコンビネーション。
フォアグラの脂肪味と白味噌のなめらかな甘さ、そこにフレッシュで濃厚な黒イチジクの甘さと風味が重なります。そばの実をアクセントに。
これから始まるコースを期待させ、インパクトを残す一皿。
●雲丹
ガラスの器にはカリフラワーのソースと大分県の雲丹がどっさり。さらに、豊かな旨味の干貝柱のゼリーを乗せて、重厚だがスッキリ透明感もある前菜。
●クエ
新銀杏と寝かせたクエを銀杏のソースで。仕上げにどっさり乗せるキャビアが印象的なのですが、熟成して旨味が膨らんだクエと銀杏ソースの相性に驚きです。そこにキャビアの優しい塩味が絶妙に重なる。
●クレープ
トリュフ、鰻、マスカルポーネ、奈良漬け
お皿に広げたクレープ生地に焼き上げた鰻を乗せ、仕上げにトリュフをたっぷり削ってくれます。それを自分で折り畳み口に運びます。
身の厚い鰻に甘めのソースが好相性で、蒲焼のフレンチ版のような印象。トリュフの風味でふんわり持ち上げ、奈良漬の甘味と食感もアクセントに。
●手長海老のカッペリーニ、カラスミ
手長海老が存在感あるカッペリーニの登場。キュッと締まった冷製のパスタとトマト、そこにカラスミを好きなだけかけて良いというなんとも豪華な冷製パスタ。ですが、豪華なだけでなく、品もあって繊細な味わいがニクい。
●蝦夷鮑のステーキ、岐阜中津川の松茸リゾット
●牛ヒレの炭焼き
2時間かけて休ませながら焼き上げた牛ヒレ肉。シンプルな料理をパーフェクトに仕上げてくるシェフの技量、それを無言で見せつけられた一品。
●ワタリガニと菊
バタークリームを使わずに、菊を取り入れて軽やかに仕上げたパスタ。口の中で妖艶に舞う菊の和の風味の取り入れ方の繊細と粋。
●パンナコッタ、ココア、栗渋皮煮
やまぐち
京都府京都市東山区祇園町南側570−185