金沢には珍しいシンガポール&マレーシア料理の店です。むしろシンガポール&マレーシア料理と言えば金沢では龍龍亭。たびたびこういう味が無性に食べたくなるんですよね。長く通っている方も地元の人では多いはずです。
シンガポールは、マレーシアに隣接するシンガポール島と周辺の島を領土とする国で、シンボルはご存知マーライオン。“世界一高い場所にあるプール”(地上約200メートル)を有するリゾートホテル「マリーナ・ベイ・サンズ」も名所として有名ですが、シンガポールの食文化も独特で個人的に好きです。多民族国家であるため、近隣の国の食文化が入り交じり、多彩な料理を作り上げてきました。同店の料理もそれが鮮明に感じられますし、どれを注文してもおいしいので、いつも頼みすぎる傾向にあり(笑)御一人様だと満腹になります。
ちなみに、2024年7月で44周年です。
場所は片町の裏通りにあるビルの1階を奥に入っていくのですが、通りには斬新な看板が出ていて毎度クスッとなります。
一方から見ると「意外な味」(笑)。そして、
反対は「親しめる味」になっています(笑)
意外な味だけど親しめるのか?それとも意外と親しめる味なのか?(笑)
店内の壁はなぜか鏡張りで、ローカルな香りがプンプンする、ちょっと怪しい雰囲気がまたイイ。
ビールはシンガポールの「タイガービール」や、タイビール「シンハー」もあり。
●サテ
私がいつもまず始めに必ず注文する一品。東南アジアで広く食べられている言わば焼き鶏ですが、味付けがエスニック。コクのある甘めのソースにはカレー系のスパイスも効かせてあり、淡白な鶏肉にマッチ。味の決め手はみじん切りにした茹でピーナッツで、柔らかくシャリシャリとした食感が美味。ソースを余すことなくよく絡ませて味わいます。
●豆苗炒め
鮮やかで青々とした豆苗。強い火力でサッと炒めてあり、葉も茎もピンとしておりみずみずしさそのままで美味。
●白片(パイペン)
蒸篭で蒸した豚バラ肉に自家製のソースをかけた料理で、中華料理でもよく出てくる一品。ソースに八角を利かせてあって、甘く妖艶な風味がクセになります。脂の多い部分ですが蒸してあることであっさりと頂けますし、キュウリと合わせて食べるとよりサッパリ食べられます。
●イーポ
シャキシャキのもやし炒めで、唐辛子が効いた醤油タレがあっさり美味しい。
●クラゲ酢の物
●ポーピアン
大好きな料理。野菜入りの蒸し春巻きで、皮が思いの外ふわっと軽くて美味。
●麻辣鳥(マーラーチィ)
蒸し鶏のピリ辛冷製。辛さはありますが冷製なので幾分落ち着いており、八角とパクチーが口の中で絶妙な二重奏を奏で、食べ出したら止まりません。
●アサリのピリ辛炒め
ビールのおつまみにもってこいな一品。辛さを選べてピリ辛にしましたが、アサリの旨味が辛さに負けないので、もっと辛くても大丈夫だったかも。パクパク枝豆のような感覚であっという間にお皿から消えちゃいました。
●大根もち(2ケ)
キツネ色に焦げた表面はとっても香ばしくカリカで中はもちもちしており、食感のコントラストがおいしい。
●カラブー
スパイシーなタイ風のサラダで、キャベツの千切りなどの野菜にクラゲやパクチーが入っています。風味のインパクトは強め。唐辛子も利いており、喉を刺激する辛さがあります。その主張をまとめあげているのがこれまた個性のあるナンプラー。エスニック系が好きな人にはたまらない。
●ビーフンゴレン
野菜たっぷりの焼きビーフン。干し海老からの凝縮された甲殻類の旨みが効いています。
●オーロア
シンガポール屋台風の牡蠣の玉子とじです。唐辛子が効いておりピリピリ辛いのですが、玉子がそのシャープな辛さを包み込んでくれています。
●焼餃子
●ミークワ
同店の名物料理で〆としてこれを注文する人が多いのではないでしょうか。ココナッツミルクと生ハーブを使用したマレー風の辛味スープ麺で、ココナッツミルクがまろやかで深いコクを出しています。ハーフもできます。オススメ!
アットホームな雰囲気もまた好き。混んでいるときはお料理の提供はゆっくりめかもしれませんがご容赦ください。
時折、無性にこの「意外な味」?が食べたくなります。