富山市のカレー注目店の一つといえばここ。
ミシュランガイドでは「ミシュランプレート」を獲得しています。
客単価が低いお店は、“5000円以下で楽しめる”を定義として掲げている「ビブグルマン」を獲得することが多いですが、同店は「ミシュランプレート」を獲得しているので、星は獲得していないですが、ミシュランから一目置かれている感はあります。すごい。

場所は中心部の総曲輪エリアで、最寄りの路面電車の駅は「荒町」です。トラムで行きました。
人気店ということで、12時に行ったら流石に行列だろうと思って、11時オープンなので（金沢からの電車の関係もあり）11時15分くらいに到着したのですが、時既に遅し！もう列が出来ており、結局入店まで約30分並びました。ヒェー！日曜昼の訪問だったので尚更かもしれません。

カレーメニューは4種類。
1番人気は、キーマときまぐれカレーの2種盛り「あいがけカレー」、3種盛りの「ともえがけカレー」、同店看板の「キーマカレー」、店主の気まぐれで作る「きまぐれカレー」です。

どのカレーにも、豆スープとレンコンピクルスなどのスパイスおかずがセットになっており、温玉も添えてあり、味のグラデーションや風味・食感の変化を楽しみながら食べ進められます。
また、同店のカレーの最大の特徴と言えるのが、和の出汁を効かせてあることです。店主は和食出身とのことでなるほど。辛さの刺激はないのですが物足りなさはなく、スパイスの風味とマイルドな旨味がじわじわと後を引き、食べ出したら止まらない。
オーセンティックなインドカレーやタイカレーとはまた一味違うタイプの美味しさで、私はとっても好み。
カレーに辛さを求める方には物足りないかもしれないけど。

●あいがけカレー（温玉付き、1100円）
お皿の真ん中のご飯でセパレートするような形で、丸皿いっぱいに盛り付けてあります。なんだかこの風貌、胃袋がワクワクしてくる。

このご飯も程よいドライ感のある絶妙な炊き加減で、カレーと合わさった時にバッチリ美味しさを発揮するんです。
（左）キーマカレーは、トマトが効かせてあって和出汁と旨味の相乗効果が感じられます。肉の粗挽き感も良く、咀嚼する毎に旨味が滲み出してご飯とカレーに溶け合い、口の中で味がどんどん濃厚になっていきます。

（右）この日の気まぐれは「ポークキーマ」。あいがけで両方キーマですが、こちらはココナッツを効かせてあり妖艶でマイルドで、ハーブの風味にも立体感があり、定番とは味の方向性を変えてありました。

セットの豆のスープも、和出汁の旨味とスパイスの風味、お豆のマイルドさが溶け合っており、とってもおいしかったです。