「カサデリブ」since1979 金沢老舗スペイン料理店。シンプルで骨太、どれをとっても主役級。冬の名物牡蠣グラタンもぜひ!

料理: 7.7 その他: 7.0 ポイントについて
スペイン地中海料理 カサ・デ・リブ・カナザワ (すぺいんちちゅうかいりょうり かさ・で・りぶ・かなざわ)
営業時間 17:00〜22:30
定休日 月曜
価格帯 5,000〜10,000円
訪問回数 7回

金沢の中心部エリア、柿木畠にある創業1979年のスペイン地中海料理店。金沢にまだ西洋料理店がない頃に開業された老舗で、数々の料理人を生み出したお店としても知られます。金沢に異国の食文化を取り入れ根付かせた先駆者であり、育ての親でもあるという、権威のあるお店だと思います。
アロスのコシネロ石浦隆史さんも若かりし頃、同店で修行されていた時期があります。
メニューはたくさんあるのですが、全部オススメと言ってもいいと思います。どれをとっても主役級。どのお料理も見た目はシンプルですが、骨太でしっかり記憶に残ります。
塩味で食材の輪郭もハッキリ出してあるので、ワインが進みます。
全ての面で深みのあるレストラン。



場所は、柿木畠にあるビルの地下1階。店内にはスペインの街角にあるバルのような雰囲気が漂っています。






●牡蠣貝のグラタン風(冬)
メニューにあったらマストオーダー。
牡蠣の殻を器にした見るからに美味しそうなグラタンです。きつね色の焦げ目にも食指が動きます。
中にはほうれん草と旬の牡蠣がごろごろ隠れていて、牡蠣の海の香りにミルキーなホワイトソースが溶け合う。ハフハフ熱いうちに食べるのがうまい。これはぜひ食べてもらいたい冬の名物。


●ネギのオイル焼きブルーチーズソース

名物料理の一つ。焦げ目のついたネギは見るからにおいしそうで、外は香ばしく中はとろとろ。ソースはブルーチーズで、むせかえるような芳醇さとふくよかな旨みが、甘みがグッと引き出されたネギにマッチしています。

●じゃがいもと海老のグラタン風
くり抜いたじゃがいもの中に海老グラタンを詰め、絞ったじゃがいもで蓋をして美味しさを閉じ込めて焼き上げた、ダイナミックでそそられる一品。じゃがいもは自らの皮で包み焼き状態になっており、しっとりしており甘さがしっかり引き出されています。
じっくりと焼き上げてあるので皮ごと全部食べられるし、むしろ皮が香ばしくてうまい。

●スペアリブ(骨付き豚の腹肉)
お皿いっぱいドーンと大きなスペアリブの登場。骨付き豚の腹肉をじっくり焼いて特製ソースで。骨周りの肉の旨味の濃さに加え、皮目からも美味しさが滲み出ており堂々と口に広がります。

●ほうれん草のカタルーニャ風
ほうれん草を松の実とレーズンと一緒にソテーした一品。

●トマトとモッツアレラチーズのサラダ

●蛤と白いんげん豆の煮込みアストゥリアス風
蛤の旨味をソースに溶け込ませた蛤と豆の料理。貝出汁がとっても骨太で口の中にずっと余韻を残します。



●ピルピル

スペイン料理の代表格。同店のピルピルは、鱈の身を荒目に残してあります。そこまで乳化させておらず、魚の繊維や食感を感じられます。


●甘海老のピルピル

言わば「アヒージョ」のことなのですが、分かりやすくピルピルと表記。
ニンニクの利いたオイルに、エビの旨みも溶け出しているので、オイルも味わわなければもったいない。





●牛タンの煮込みマデイラソース

くったりと煮込まれており、ナイフなしでも切れるやわらかさ。マデイラソースがしっかり馴染んでいます。こってりした見た目とは対照的に、重すぎずライト。ソースの酸味が次の一口を誘います。



●イカの墨煮

それにしても照りのある真っ黒さ。
しっかりとイカの旨みが凝縮されています。
サフランライスはイカ墨にも負けないくらい風味のしっかりしたもの。
相性が抜群です。





●イカ墨パエリア
シンプルですが唸りながら食べた料理。旨味がこれでもかというほど濃く、良い香りに誘われて口に放り込むと旨みがガツンと伝わり、噛めば噛むほどさらに芳醇なコクがじわっと広がります。1人で1鍋いけそうな美味しさ。

●パエリア