ジビエ料理がお得意のフレンチレストラン「L’OSTAL(ロスタル)」さんの2023年9月下旬のお料理のご紹介です。
同店のシェフは猟師でもある舘里美(たちさとみ)さんで、シェフが自ら狩猟に出たり解体もされています。小柄で可愛らしい方ですが、たくましさは男性シェフ顔負けです。料理は、ジビエのネガティブさを感じさせずに個性を活かして昇華させ、大地のパワーを感じさせながらも、繊細な料理に落とし込んで品を置いているところがすごいと思います。
カウンターひとりフレンチできるのも大好きなポイント。
ワインは200種類以上という充実した取り揃えで、ソムリエの田中敦さんがベストを導いてくれますので、安心して身をゆだねてください。
コースはジビエ中心に、通常は魚料理も1,2皿取り入れてありますが、今回はジビエのみのコースにしてくれました。
●シャンピニオンとトランペット茸のスープ
口に入れた瞬間、トランペット茸の豊満な風味が広がり一口で秋モードに。落ち葉の絨毯が広がる山の光景が目に浮かぶようでした。
●高麗雉、猪とピーナッツ南瓜
●長野県信州新町 峯村牧場 サフォーク仔羊
舘シェフのタルタールが素晴らしくて、これが出てくると毎回テンション上がります。何と言ってもとってもピュアな味わいで、品のある旨味が余韻にスッと広がっていきます。
●シャルキュトリー冷製
猪モモ低温ロースト、天草大王のバロティーヌ、本州鹿モモカルパッチョ、本州鹿の赤身とレバーとピスタチオのパテドカンパーニュ
シャルキュトリーはコース冒頭の定番。品を兼ね備えたジビエの昇華のさせ方が秀逸です。
●サフォーク ナヴァラン
サフォークのバラの部位を白ワイン煮込みにしてあり、口の中でほろほろとほどけるのと共に、スパイスの華やかな風味が持ち上げてくれます。
●熊本県 天草大王地鶏、砂肝とレバーのリゾット
天草大王は、舘シェフがずっと使っている食材です。肉質がきめ細かくて、みずみずしさと弾力あり、咀嚼するごとに旨みが広がる。
ソースは、シェフが毎年摘んできて仕込んでいるという、5年熟成の山葡萄ソースで。凝縮感と酸味のバランスが秀逸でした。
リゾットは砂肝とレバーの重厚感がうまく乗っていて美味。
●兵庫県朝来市 本州鹿 フランス産天然茸
本州鹿の、なかなか食べられない良い状態の内臓です。密度が濃くてパワーを秘めた味わいで、ずしりとした存在感あり。ジロール茸、トランペット茸、ムラサキシメジの天然茸の三重奏が奥深い妙味を与えます。
●石川県津幡町 猪 自家菜園 無花果
猪のローストを無花果のソースで。骨周りの筋肉、舌にたゆたう脂も美味。ハツは濁りのない味わいでプリっとした食感も素晴らしい。
●キャラメル マロン ルビーロマン 山葡萄
キャラメルとマロンの秋らしいデセールに、大粒のルビーロマンで心躍る。山葡萄の野趣が溶け合ったアイスがまた絶品だった。
●黒葡萄リーフティー、小菓子
同店定番の黒葡萄ティーと小菓子で締めくくって夢心地。
【店舗詳細】
店名:L’OSTAL(ロスタル)
住所:石川県金沢市安江町17-28 北川ハイツ 1F
TEL:076-260-7121
営業時間 18:00〜24:00(L.O21:00)
定休日: 日曜(日曜日が祝日の場合は営業、月1回月曜日、不定休あり)
コース詳細などは↓
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