【2022年 いよいよ今年もカニ漁解禁】11月6日の初競りの様子をお届けします!加能ガニ、香箱ガニ。新ブランド「輝姫」もデビュー!

いよいよ2022年も、待ちに待ったカニ漁解禁の日となりました!

石川県のカニ漁は(香箱ガニ・加能ガニ共に)“毎年11月6日に解禁”と決まっており(シケの場合は延期される年もあり)、同日深夜0時に船から網を投げ入れてスタートします。そして夕方になると漁を終えた船が続々と金沢港に戻り、到着後すぐに競りの開始。
市場には「いよいよ始まるぞ!」という張り詰めた緊張感でいっぱいになります。そうカニは冬の味覚であり、主役であり王様であり、単価も他の魚種より高いのでピリピリ状態なのです。特に初競りはセリ人たちも殺気立ち、話しかけられない独特な雰囲気です。
価格は、初競りのご祝儀価格もあって年々上昇。高値で落札されることがニュースにもなります。
(飲食店やお店で販売が開始するのは7日から。
解禁は11月6日、買える・食べられるのは7日からということになります。
)
ちなみに石川県のカニには青タグが付けられます。

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金沢おでんの王様「カニ面」が食べられるお店まとめましたッ!実はいろいろなタイプあり。香箱ガニ・加能ガニの初セリ様子、食べられる時期


 

2022年も11月6日の19:30に金沢港にある「かなざわ総合市場」にて、初競りが開始しました。
今一度カニの規格の解説と、市場の様子をレポートします。

報道陣も集まり、かなり賑やかなかなざわ総合市場です。




加能ガニ(ズワイガニ 雄オス)2022

「加能ガニ」と名付けられたズワイガニの雄(オス)の漁期は、11月6日から翌年3月20日までです。
ちなみに名前は、加賀の“加”と能登の“能”から取ったそうですが、このネーミングが失敗してぞという意見は、地元からも全国の方からツッコまれて過ぎて、ある意味慣れて来ました(笑)やれやれ。民間から募集とかしてほしかったですね(と思っているのは私だけではないはず)。

昨年2021年は、規格を設けた新ブランド「輝」がデビューし、初競りではなんと500万円の価格が付きました。
「輝」に認定された加能ガニには、六角形の九谷焼と水引飾りのタグが付けられます。
金沢らしくて私は良いと思います。石川県漁業協同組合(JFいしかわ)さんナイス!

【「輝(かがやき)」の規格】

・重量1.5kg以上
・甲幅14.5cm以上
・全ての脚が揃う
・傷がなく色が美しい
・甲羅が硬く身入りが良い
・鮮度の徹底(獲れた日をタグに記載)
・資源管理への積極的な取り組み

さらに、各漁船厳選の1匹を出品する「蟹-1(かにわん)グランプリ」というコンテストを開催しており競りは熱気ムンムンです。

加能ガニ 2022年の初競り結果
新ブランド「輝」の規格を満たすカニは、かなざわ総合市場の初競り会場には残念ながら登場しませんでした。市場で最高値だった加能ガニは6万円でした。「輝」ではなかったので、2021年の(輝)500万円と比べるとなんだかリーズナブルに感じます。


しかしながら、橋立港で「輝」が揚がったという連絡が入り、市場内もざわめきました。
そちらは100万円で落札されました。
重量1.54kg 、甲幅15.1cm です。

加能ガニ2022まとめ
石川県の初日の最高額は橋立港で揚がった「輝」100万円でした。

香箱ガニ(ズワイガニ 雌メス)

香箱ガニはズワイガニの雌(メス)で、オスに比べて漁期が短く、11月6日から12月29日までの2ヶ月未満なので、年をまたいでは食べられません。
オスよりサイズが小さいですが、身が甘くて繊細で、地元ではメスの方が人気です。さらに通称 “外子(そとこ)”と呼ばれる卵がプチプチ弾ける食感が美味。甲羅の中には未成熟卵であるオレンジ色の “内子”がびっしりと詰まっており、これも人気の理由です。
2020年に「金沢香箱」として規格が設けられましたが、本年2022年度よりまた新たなブランディングがされ規格が設られることになりました。その名も「輝姫(かがやきひめ)」です。
「輝姫」に認定された香箱ガニには、梅型の九谷焼と水引飾りのタグが付けられます。

【「輝姫(かがやきひめ)」の規格】

・甲幅9.5cm以上
・全ての脚が揃う
・傷がなく色が美しい
・身入りが良い
・資源管理への積極的な取り組み

香箱ガニ 2022年の初競り結果
新ブランド「輝姫」の規格を満たす香箱ガニは、かなざわ総合市場の初競り会場では7匹集まっていました。
最高値は5万円(甲幅10センチ)でした。

橋立港で揚がった「輝姫」は、最高値30万円で落札されました(甲幅10.1センチ)。合計13匹。
橋立が健闘した形です。

香箱ガニ2022まとめ
石川県の初日の最高額は橋立港で揚がった「輝姫」30万円でした。
  
  
  

過去の初競りの様子(写真ギャラリー)

2021年の初競りでは、加能ガニ1匹が「輝」の認定を受け、なんと500万円で競り落とされました。こんな価格になるのは初だと思います。ニュースにも大きく取り上げられました!

2019年からは、セリの方法が変わったそうです。各船が1番のカニを1匹ずつ選んで競られます。一発目の初セリは19時過ぎから。なんとも言えない張り詰める緊張感。ピリピリムードでした。

(↓2020年の最も高価だった加能ガニは40万円でした。)

(↓2019年の最も高価だった加能ガニは30万円でした。)

(2018年11月6日夜、金沢港にて初セリの様子)