金沢駅前エリア六枚町交差点にある町家の懐石料理店です。店主の宮田和則さんは、京都の料亭で18年腕を磨き、北海道を経て、2011年10月20日に金沢で同店をオープンをされました。築125年以上の旧酒蔵を利用したお店ということで、軒先には酒林(杉玉)が下がっています。店内は町家の趣ありモダンで清潔感のある空間で、カウンター席の他、テーブル席1つに小上がり席があります。仲間との会食に心強い一店。
・「ミシュランガイド北陸2021 特別版」1ツ星獲得(2021年5月19日発表)
・「ミシュランガイド富山石川(金沢)特別版」2ツ星獲得(2016年5月31日発表)
2019年10月21日 ディナー14000円
鱧を中心とした夏のお料理でした。個人的に好きだったのは、鱧お吸い物、鱧の卵の煮こごり、とうもろこしご飯、赤紫蘇シャーベットです。
●先付
蛸と加賀太きゅうりを濃いめのお酢ジュレがけで。蛸は炙りと湯引き2つの食感で。
●鱧 お吸い物
蛍が描かれたお椀に夏を感じる。
徳島の鱧は、身が厚くてかなり立派なものだと分かります。鱧の骨切りが秀逸でさすがの実力の高さを見せつけられます。純白の美しい花がお椀に咲く。吸地は鱧から取った出汁で、香ばしさがあり旨味が骨太。
●お造り
アカイカ、鱧の卵の煮こごり、シロカワカジキ、アラ、シマエビ
鱧の卵の煮凝りは、繊細で旨味が濃く美味でした。
●枝豆のすりながし
枝豆の馥郁たる風味が口の中いっぱいに広がり、黒胡椒の健やかな風味が引き締める。
●焼物
太刀魚の塩焼きにタマネギすりおろしタレをかけて。脂の乗った太刀魚にタマネギの甘さがよく合う。
●炊き合わせ
加賀野菜のヘタ紫なすと金時草、ズッキーニの夏らしい炊き合わせ。
●とうもろこしご飯
夏の時期とうもろこしご飯を出してくれるお店が多いですが、六花さんのは手が込んでいました。
とうもろこしは3種類入っていて、牛脂で炒めたとうもろこし、蒸したとうもろこし、ペーストにしたとうもろこしと、これでもかというほど多方面からとうもろこしの美味しさを引き出し、さらに牛脂と昆布で旨味を味方につけ、一口一口と箸が止まりませんでした。
とっても美味しくて3杯頂きました。
●あんこゼリー寄せ桃のソース、赤紫蘇のシャーベット
赤紫蘇のシャーベットは和の爽やかな風味が鮮烈でした。
2019年10月21日
お料理で個人的に好きだったのは、白松茸と天然茸入りの栗のすりながし、最初の胡桃豆腐、盛り込みの毛ガニとイクラ醤油漬けとろろがけ、デザートの赤紫蘇シャーベットでした。
お酒は3種類を頂きました。
オリジナル酒その名も「六花」純米吟醸(金谷酒造)、「勝駒」純米吟醸(清都酒造場)、「吉田蔵」純米(吉田酒造店)
●胡桃豆腐
もったりして胡桃濃く、山の滋味を静かに味わう最初の一品。シンプルだが印象に残る。
●原木舞茸と鱧
丁寧に骨切りされた鱧と天然舞茸。天然舞茸は山で見つけたら嬉しさのあまり舞い踊てしまうと言われますが、立派なものであることはこの数片でもよくわかります。天然ものの美味しさ。
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お造り
甘海老とも和え、キジハタ、白皮カジキ、アオリイカ
キジハタがとても良く旨味がのっていて美味で、さっぱりしたチリ酢が好相性でした。
●盛り込み3品
毛ガニはカブラのすり下ろしと。イクラ醤油漬けは皮が薄く繊細で美味。とろろがけで。
お肉は能登豚玉ねぎソースと付け合わせの春菊の苦味が効いて美味。野菜の個性を味つけの一部にした盛り込み。
●カマス ネギの甘酢あん
●栗のすりながし
ぽってりとして口あたりの栗のすりながしに、能登の白松茸と能登天然茸ホウキダケとシバタケ。栗使いが秀逸だし、白松茸を準備してくださって喜び大きい。天然茸の妙味。今回一番心に残った。
●能登牛ランプ(追加で)
●紫蘇の実とサワラのご飯
紫蘇の実の持つジャパニーズハーブの爽快な風味が美味。これだけでいいですね。香りに誘われておかわりもすんなり胃に収まります。
●赤紫蘇のシャーベット、水羊羹無花果ソース
綺麗に色づく赤紫蘇。そのパーンと来る爽やかで妖艶な風味が美味。