「焼鳥 真ゆき(さねゆき)」高岡に移転しパワーアップ!築110年の蔵をリノベーション。黒漆喰に浮かび上がる大将の焼き姿もカッコイイ

料理: 7.8 その他: 8.0 ポイントについて
焼鳥 真ゆき (やきとり さねゆき)
営業時間 17:30~23:00(予約時間から2時間半制)※訪問は18歳以上
定休日 日、木
価格帯 おまかせ9本 4000円、おまかせ11本 4800円
訪問回数 2回移転後は1回

富山で注目の焼鳥店と言えばここ。同店は、2013年10月に砺波市にオープンし、2021年6月に高岡に移転しました。
店主の北川真さんは、鳥しき大将の焼鳥のおいしさに衝撃を受け、焼鳥を追求されたのだそうです。

場所は高岡大仏のすぐ裏手ですので、大仏さまが良い目印になります。
Google MAPではお店の前まで車でアクセス出来そうな雰囲気で表示されるのですが、この辺りは民家の密集エリアで、車が通れないくらい道が細いですし、お店の専用駐車場はありませんので、大通り沿いのコインパーキングに駐車ください。

大仏さまの背中を横目にテクテク進むとすぐに、明かりが灯る建物を発見します。「真ゆき」の看板を確認して門を入ると、植え込みと飛石を組んだアプローチがあります。

飛石の導くまま進んで玄関を入ると、立派な蔵戸が待ち受けていて再びびっくり。


砺波で営業されている頃は居酒屋の雰囲気だったので、そこからガラリと変わっているため、特に、前のお店に行ったことがある人は驚きが大きいはずです。ダイニングに入る前に、まずは良い緊張感と高揚感を与えてくれました。とても趣があって非日常的。

蔵に入ると、中は天井が高いので広々と余裕があります。
築約110年という古民家と蔵をリノベーションしたそうですが、だいぶ手間がかかったのではないでしょうか。
柱の配置も計算されており、視覚的にも作り込まれている。換気も計算されていて、煙の匂いも無く、凛とした空気感を壊さない。
何より、重厚で趣ある黒漆喰に、炭に向き合う大将が浮かび上がり絵になっているのがカッコイイ。

トチノキで組んだコの字型のカウンターもこの空間造りに一役買っています。トチノキらしく表情が豊かで味わい深いのも良いですね。
器は釋永岳さんの作品で、真ゆきさんのための特注です。

空間、調度品、器、何から何まで大将のこだわりを感じます。

焼鳥はおまかせコースが2つあり、まずはどちらかを選びます。
●おまかせコース(スープ付)
・9本 4,000円
・11本 4,800円

私は、〆のご飯も注文したかったので9本で注文しましたが、野菜串も含むので、11本でも食べられたなぁと思いました。
鳥は銘柄鶏の三河赤鶏を使用し、紀州備長炭で焼き上げます。

(感想まとめ)
コースの中で冒頭に出てくる「せせり」が、まずとにかくインパクトありました。首まわりの筋肉であるせせりらしい、ぷりんと跳ね返す弾力と歯が喜ぶやわらかさがあり、蓄えられた旨味エキスが口の中で広がる。
さらに、皮は厚みのあるゼラチン質のもちもち感を感じさせ美味。
ウズラの卵は、見るからに透明感ありましたがとっても繊細で、絶妙な火入れで半熟に仕上げてあり、口の中で卵黄がソースのようにとろりと流れます。
つくねはホロホロと繊細で、熱々の温度と共に甘みと美味しい脂が広がり、思わず目尻が下がりました。

(以下、写真ギャラリー)
・せせり

・かしわ

・獅子唐

・丸ハツ

・かわ

・ウズラの卵

・砂肝

・ズッキーニ

・つくね

・鳥スープ

●焼きおにぎり茶漬け(770円)
出汁で炊き込んだ褐色のご飯をおにぎりにし、炭火で焼き上げ、仕上げに鳥スープがけにするという説明不要のうまさ。ご飯に味が付いているので、ご飯が出汁を吸っていく上品なお茶漬けとは異なり、良い意味で〆として印象に残る。めっちゃ美味しい。

今まで高岡に食事のために出かけることは滅多になかったですが、わざわざ高岡に来る意義を感じさせてくれる素晴らしいお店が出来たなぁと思いました。