「Sushi 直」主役は最高品質のミナミマグロという北陸で珍しいすし店。シンガポール星付からの金沢開業

料理: 7.6 その他: 7.0 ポイントについて
Sushi 直 (すし なお)
営業時間 11:30〜14:00(L.O13:00)、18:30~22:00(L.O21:00)
定休日 日曜 不定休あり
価格帯 コース11,000円〜
訪問回数 2回独立前を含むと4回

金沢では異色の、マグロを主役にするすし店です。
店主は静岡県出身の荒川直紀さん。静岡の名店「末廣鮨」で10年の修行後、さらにシンガポールに渡り、ミシュラン1ツ星の「鮨一」とミシュラン2ツ星「小康和」で5年腕を奮っていたという経歴の持ち主。同店は2019年12月末に、片町の一角にあるディープな飲食スポット「中央味食街」の目の前にオープンしました。チェコ料理「DUB(ドゥブ)」さんのお隣と言ったらピンとくる人が多いはずです。
しばらくは基本的に“紹介制”の事前予約のみで営業されています(ポケコンでは一部予約を受けているようです)。
お店の前に看板が見当たらないので、行ったことがある人に連れて行ってもらうしかない感じです(看板は入り口の扉を入ったところにありました)。タッチ式の自動ドアを入ったら玄関になっており、靴を脱いで上がります。カウンターは珍しいコの字型で9席で、どの席からも大将との距離が近く感じられます。

お米は能登産のコシヒカリを使用。器は、金沢らしく金箔を施した煌びやかな器や、九谷焼、輪島塗などを使用しています。海外ゲストも喜びそうなしつらえです。
ちなみに私は、オープン前を含めると、荒川さんのすしを食べるのは4回目。

Sushi直のマグロ

魚は、北陸では珍しくマグロを主体に置くという独自路線で、大将の出身地である静岡県の「八洲(やしま)水産」さんの、-60℃という超低温をかけた最高品質のミナミマグロを一本買いして使います。赤身や背トロ、腹トロなど様々な部位が食べ比べできるのは北陸では貴重ですね。脂の入り具合で口溶けの違いも明確に異なりますし、熟成や漬け、炭当てによる火入れで、1つの魚種で全く異なる味わいが体感できるのも魅力です。(写真は一部)




(過去訪問にて↓)

Sushi直の旬魚(写真ギャラリー)

その他、マグロ以外にも多種の旬魚が食べられます。
2021年9月13日訪問で特に印象的だったのは、イクラ、氷見鰤の砂ずり、戻り鰹、甘海老。

・イクラ醤油漬け
私が毎年秋を楽しみにしている理由の一つがイクラ。直さんで堪能させてもらいました。
ぷっくりと輝く透明感のある黄赤の卵が美しい。卵がひんやりと舌に当たり、薄い外皮が口の中で次々と弾け、コクが広がっていく。ああ、幸せ。

まずはそのまま頂き、さらに贅沢に雲丹をのせた“雲丹イクラ丼”として堪能しました。

・戻り鰹

・氷見鰤砂ずり
まだライトな脂ですがそれも良く、サクサクと楽しみました。

・甘海老
とても甘海老とは思えない丸々とした甘海老で、一尾付けでも十分なくらいでした。ハリのある食感で咀嚼していくとねっとりと甘さが出てくる。

その他、写真ギャラリーです。