白山市鶴来にある人気そば店。土日は行列覚悟です。
白山比咩神社からほど近くの山の麓にあり、周囲はとても長閑。さわさわと葉を揺らす木々の木漏れ日が、自然のストロボになっています。凛とした純白の暖をくぐり店内へ。建物は築150年の民家をリノベーションしてあり、和の趣が感じられるどこかモダンな空間。店内天井を見上げると立派な大梁があり、静かに存在感を放っています。店内一番奥には蔵を改装した個室もありますよ。
(最終訪問 2021年6月14日)
店主 岡部州博(おかべくにひろ)さんは、原料の産地にもこだわりを持っており、北陸3県で採れる地元産を使用しています。玄蕎麦のまま仕入れて店で石臼挽きし、井戸から汲み上げた天然水を使い、毎朝必ずその日分のそばを手打ちしています。
まずは、キリッとした細打ちのそばそのものの風味と喉ごしを楽しんだ後、つゆにくぐらせて味わいたい。
●つけとろろ
●鴨せいろ
ファンの多い一品で、これしか頼まない常連客もいるそうです。
つゆの表面に膜をつくっているのは鴨の脂で、旨みが溶け込んでいる脂が、そばをコーティングします。みじん切りにした鴨の肩肉を出汁として使用しているのも、旨みの濃度を高めている秘密で、味わいが骨太に。炭火で炙った鴨は肉厚で柔らかく香ばしい。
●そば寿司
※土日など混雑している日は提供していません。
同店のそば寿司は絶品。そばがみっしり隙間なく巻いてあり、水っぽさがなくシャンとしているのが特徴で、そばのコシを十分に感じられます。ほんのりと甘酢が施されており、雅な甘さとの調和が絶妙です。売り切れが多いため、あれば必ず食べたい。