香林坊エリア広坂に2019年5月16日にできた中国料理店。場所は広坂の大通り沿いで、元珍香楼があった場所と言えばピンとくる金沢人が多いと思います。なので、お店を探す必要はないなと思っていましたが、なんと、オシャレ過ぎて一旦通り過ぎてしまったという(笑笑)店内もシックでカッコイイ。店主の山形友作さんは以前スカイホテル鳳凰にいらっしゃった方。ここはオープンキッチンでL字型のカウンターに10つ席がありますので、どの席からも迫力ある鍋さばきが見られるのもいいです。営業はランチとディナーの両方。もちろんディナーが本領発揮ですが、ランチはスペシャリテの麻婆豆腐と、唐揚げを定食にした2種類のみで営業していてこちらも人気(しかも800円)。ディナーメニューには、昼では食べられない麻婆豆腐の“白”や、唐揚げのスペアリブバージョンもあり見逃せません。
(2019年7月24日 最終訪問)
翠香のディナー
基本的に料理はお一人でされているので、メニューはめちゃめちゃたくさんあるわけではないですが、このように珠玉がラインナップされているほうが好感持てます。
もう何度か通っていますが、6月末は4人で訪問したので、全メニューを制覇できました。(価格はオープンしたばかりなので記念価格となっていますので変更の可能性あり。)
個人的に好きだったのは、「焼きたてチャーシューとブルーチーズ」、「スペアリブの唐揚げ」、「白い麻婆豆腐」。カウンターの奥にボックス席が1つ設けてあります。コンパクトな席だけど重厚感があって、なんだか隠れ家的で嬉しくなる。
●しっとり地養鶏もものよだれとり(700円)
●焼きギョーザ(300円)
●焼きたてチャーシューとブルーチーズ(1200円)
全部の中で一番好きだった。チャーシューの表面がキャラメリゼしてあって、そのずしりとした甘さと香ばしさにブルーチーズの密度の濃い個性的な風味が乗る。クセになっちゃうおいしさ。うまい。
●四川陳麻婆豆腐(900円)
同店のスペシャリテ。四川麻婆豆腐は辛さと痺れる山椒が特徴的ですが、ここでは挽き立ての山椒を使っているのでかなり痺れが鮮烈でビリビリきます。そのため好みは別れるかも。辛いもの好きさんはハマるやつ。「この麻婆豆腐やりたくて店出したようなものです」とおっしゃるだけあってさすがに作り込んであります。
●しびれる白い麻婆豆腐(900円)
“白”は本当に白くてびっくり。ザーサイの塩気がベースとなっており、さっぱりあっさり食べられて私はこっちのほうが好きかも。かき混ぜるとラー油が現れて赤く染められていきます。お豆腐がかなり細かいサイコロで、「麻婆豆腐は飲み物です」のように食べられます。“痺れ”は定番の麻婆豆腐のほうが断然強い。
●翠香のスペアリブの唐揚げ
同店の唐揚げシリーズは本当にオススメだ。一番の特徴はその衣。お肉を覆うようにザザザっとかかっているのはフライドオニオン。チップ状にしてあってクリスピーで、噛むほどに玉ねぎの甘さがパーンと広がる。スペアリブは1ピースが大きく、ちらりと覗く太い骨もワイルドに思える。ゴリゴリと山のように盛り付けてあるので、なんだかミシミシと食むイメージだが、その印象とは真逆で、箸でスッと切れるほどやわらかーい。サクサク、ジューシー。ああ、おいしい。
●翠香の特製とりの唐揚げ(800円)
スペアリブと同じくフライドオニオンの衣。これがランチ時間ではご飯セットで800円で食べられるなんて。
●青菜とニンニクのさっと炒め(700円)写真撮り忘れ
●イカの四川屋台風炒め(600円)
翠香のランチ
お昼は、ディナーでも食べられる名物の四川陳麻婆豆腐と、オニオンフライが衣の唐揚げのみ。2品だけで営業という潔いランチ。しかも値段は800円。12時を越えると近隣から昼休みの方がお店に流れ込むので、12時前の入店がオススメです。麻婆豆腐は痺れがけっこう強いので、ハマる人はハマる。苦手な人もいるかも。そういう方は唐揚げがオススメです。唐揚げがこんなにおいしいとはびっくりですよ。
支払いはまず券売機で。
オープンたばかりのお店ですが、山形さんの麻婆豆腐にハマった人がリピーターになり既に何度か通っているそうです。真夏にスポーツするような感じで汗が吹き出してきますが、暑い日に辛いものを食べるのも気持ちいいですね。ご飯にのっけて思いのままに。
食べ終えて外に出ると、吹き出た汗に風が当たりスーッとクールダウン。特に頭皮が冷たく感じ爽快でした。