「鮨十兵衛」初登場でミシュラン2ツ星獲得!福井を代表するすし店。シゴトの美しさ、存在感と品を置く。

料理: 8.5 その他: 8.0 ポイントについて
鮨 十兵衛 (すし じゅうべい)
営業時間 【昼】12:00~14:00、【夜】18:00~20:00、20:30~22:30
定休日 日曜、第2・4月曜
価格帯 昼コース11,000円、夜コース22,000円
訪問回数 3回

福井県で注目を集めるすし店。今回のミシュランで福井県がエリアに加わりましたが、同店は初登場で2ツ星を獲得しました。
大将の塚田哲也さんは2代目としてお店を継承。寡黙で温和な方でありながら、太陽のように堂々としたがオーラがあって、所作も美しく、身を任せて味わいに浸れる頼もしさがあります。檜の一枚板が醸し出す凛とした雰囲気に、大将が生み出す独特な空気が重なるのも素敵。
魚はこれまでは他県の良いネタも使われていましたが、これからはできるだけ福井や北陸の地物に焦点を当てていきたいということで、ますます人気に拍車がかかる予感しかしません。福井の方にとっては誇りとなる名店だと思います。ちなみにマグロは「やま幸」さんから。
シャリのお酢は赤酢3割で米酢7割。最初に酸味が来て、米の輪郭を感じながら赤酢のコクが広がり余韻していく。シゴトの丁寧さが光り、ひとつひとつに存在感と品、そして色気を置いている。
春、夏、秋、冬と季節ごとに訪れたい、通って探求したい一店。

・「ミシュランガイド北陸2021 特別版」2ツ星獲得(2021年5月19日発表)



2021年10月5日 秋:ハタしゃぶしゃぶ、新いくら、鰤砂ずり

3ヶ月ぶりの訪問。季節は夏から秋へと移り、王様級の主役食材が揃う冬に突入する一歩手前です。この季節はこの季節で良く、工夫と技が感じられて素晴らしいと思いました。とても印象的だったのは、つまみで出てきたハタのしゃぶしゃぶ、サワラの漬け、終盤に大トロの代わりに出てきた鰤の砂ずり。マグロは今回、大間の延縄漁221キロでした。
繊細でかつパワーのあるすしを握ってくれる大将は、しなやかで大らかで、任せられる安心感ありなかなかの役者。すっかり大将のすしにハマってしまっている自分がいます。

(つまみ)
・ボタン海老 橋立
箸にも重みを感じる立派なボタン海老。醤油漬けの子を添えて。最初からインパクトありました。

・鰹 福井小浜、赤身漬け


・バイ貝 福井

・ハタしゃぶしゃぶ
ぷっくりとほちゃほちゃしており美味でした。

・新いくら 玉締め
輝く新いくらの美しいこと。鰹出汁をスッと乗せたいくらです。玉締めとして。


(握り)
・スズキ 福井 定置網

・アラ

・秋刀魚

・剣先イカ
裏表の両面に包丁を施したイカは甘さが引き出されており、ねっとりと美味。

・のど黒

・甘海老
山葵の代わりに海老味噌を射込んであり、余韻に膨らみがあります。

・マグロ赤身 大間211キロ

・サワラ
淡白だが脂の乗ったしなやかなサワラに程よく寄り添う漬けのうまさ。唸る美味しさでした。
 
・鰤砂ずり 知床
大トロの代わりとして出てきた、サクサクとした脂の砂ずり。この組み立て良かったです。

・小肌

・バフンウニ 北海道浜中

・煮穴子炙り、能登の竹炭塩
とろける煮穴子を仕上げに炙ってあるので、口溶けと香ばしさが同時に訪れます。竹炭塩で。

・ネギトロ巻

・玉
厚焼きたまごは、甘海老すり身入りで甲殻類の風味が広がります。

・ボタンエビ味噌汁

2021年7月2日 夏:小浜 赤雲丹、越前町 鮑

1ヶ月強ぶりに2回目の訪問ですが、明らかに1回目よりも地物使いが多く素晴らしいと思いました。今回は福井の夏のスペシャル食材である赤雲丹、越前町の鮑、もずくのおろしそば仕立てなどが印象的でした。

(つまみ)
・輪島のアラ4キロ、4日熟成

・七尾 トリ貝
殻から外してありますが、かなりの大物だと分かるサイズ感です。身は少し炙ってあり、温めることで甘さが立ち上がる。ヒモは濃厚な肝を一緒に。


・敦賀ゴマ鯖
敦賀の定置網で今朝獲れたばかりのゴマ鯖。おろし生姜で。

・メジマグロ藁焼き、ポン酢たれ

・越前町の鮑


1個700gの大物の鮑は蒸すだけの調理で。鮑からのほんのり塩気と旨味で。

肝は、餌が良いのでしょう、海藻の味が凝縮した味わい。

・福井のもずく
地物もずくを、出汁とおろしで福井と言えばの“おろしそば”スタイルで。細めでしっかりコシのあるもずくはシコシコとした食感が美味。

・福井タコ柔らか煮

(にぎり)
・定置網 ケンサキイカ

・定置網 鯵

・福井 ハガツオ

・小浜 赤雲丹
福井県小浜の赤雲丹はこの時期のスペシャル食材。苦味がなく甘みが濃厚でどっしりしていますが、後味がとても上品。

・知床トキシラズ

・新湊ボタンエビ
ピッと尻尾のほうを立たせた握りで。

・余市バフンウニ

・シマアジ

・佐渡島マグロ

・対馬穴子
煮込んでから仕上げに炭火で炙ってあります。

・玉
厚焼きたまご甘海老すり身入りで甲殻類の風味が広がる。

・味噌汁、ボタンエビの頭

2021年5月26日 春:鳥貝、福井定置網 カンパチ漬、敦賀 鮑


(つまみ)
・輪島 アラ

・和歌山 鰹、新玉ねぎ

・七尾 鳥貝
七尾のトリ貝は見るからに特大の上物。80度で10秒、軽く火入れをして甘さとたおやかさが引き出されており、メロンのような風味と昆布のような旨味が広がる。

・ハタしゃぶしゃぶ ポン酢で

・太刀魚焼き物

・福井敦賀 アワビ
夏になればもっと大物が出てくるそうですが、これも結構大物。

5時間蒸したアワビで、ふんわりとくる磯の香りと、厚み、優しい弾力に歯が喜ぶ。

(握り)
・敦賀定置網 マコガレイ、金目鯛、福井定置網 カンパチ11キロ漬、福井定置網 剣先イカ
剣先イカは包丁の入れ方で、滑らかな舌触りでするりと滑り込んできて溶け合う。カンパチ漬は二枚付けで厚みと食感を出して、あっさりとした脂がシャリに溶け合う。

・サクラマス、山口 底引き のど黒、甘海老 海老味噌、赤身

・トロ、小樽ウニ、ホッキ貝、干瓢巻

・玉、海苔味噌汁
玉は甘海老すり身入りの甲殻類の風味が広がる。

昼は握りのみ、夜はつまみから握りという流れ。夜を優先的に予約したいと思いました。