野々市市の押越にあるオススメ中国料理店。オススメの理由の一つは、特別謳ってはいないですが化学調味料が不使用というところです。中華料理を無添加で作るのは正直大変なことなのですが、店主小川昌彦さんは無化調にこだわります。そしてベースは広東料理なので日本人が一番好みと言える味ですし、どれも丁寧さが感じられて美味しい。初めて訪問したときは身構えずに入ったのですが、レベルが高くて嬉しい発見でした。必ず食べてほしいのはスペシャリテの麻婆豆腐零式(もしくは零式改)と皮付きバラ肉クリスピー焼き香港style。他ももちろん美味しいですよ。ただ、野々市市だけにちょっと遠出。夜は飲みたいお店なので、やはり金沢市中心部かその近隣にあったら最高だなというのが私の本音。場所は、まさかこんなところに良店があったのか!という場所にあります(通り過ぎ注意です)。人気ビストロ「ル・ベルジェ(Le berger)」さんと同じ建物と言えば、食いしん坊さんはピンと来るはず。
(最終訪問 2019年3月)
お料理は、初めてなら「オススメ」と書かれているものから注文すると良いでしょう。夜のメニューも単品1000円以下のものが多いのも魅力。(スペシャリテは後半に紹介)
●青龍菜(たまにある本日のオススメから)
ニラのようでネギのようで、いや水菜っぽくもあります。強火で一気に炒めたからでしょう、角はツンツンシャキッとしていてフレッシュですが、食感はやわらかくナチュラルな甘さあり。“店主イチオシ”に納得。
●クラゲの和え物サラダ
●蟹入りフカヒレスープ
●エビのマヨネーズ和え
●皮付きバラ肉クリスピー焼き香港style(1,200円)
スペシャリテと謳ってありますが偽りなし。見た目から「これ間違いなくおいしいでしょ!」って感じですよね。
ちなみに、皮付きの豚を仕入れるのは難しいので、素材からこだわりがないとできない料理ということになります。“クリスピー焼き”という料理名もまさにそのもので、サックサク、ザクザクと、口の中でも乾いた音が鳴り響くのがいいですね。この音がおいしい。添えてある雪塩をほんの少し付け、肉のうまみをググッと引き立てて。
●麻婆豆腐(零式)(880円)
麻婆豆腐零式は2種類あり、通常の零式と零式改があります。私は零式が好き。
零式は油で焼くスタイルの”スープなし”なのですが、油っぽいという意見を受けて「改」は少量のスープを入れることで油っぽさを軽減させてあるそうです。私は、おいしいなら油っぽくても太ってもいいよ派(笑)
グツグツと煮えたぎる土鍋で運ばれてくるので、胃袋がもう我慢の限界。
数種類のジャン、自家製ラー油、山椒油、そして山椒は(四川のものをお使いのところが多いですが)こちらは高知県の仁淀川のものを選んでお使いです。価格は四川産と比べると8倍にもなるそうですが、やはり香りに違いが感じられますから、「これじゃなきゃダメだ」という店主のこだわりも良く分かります。しかも注文があってから挽いているので、ビリビリ痺れる心地よい刺激と共に、格別な風味が感じられます。本当にこの香りはすごい!あぁクセになる。
思わずご飯注文は避けられないー。
●麻婆豆腐(零式改)
こちらは少量のスープを入れた「改」バージョン。お好きな方をどうぞ。
さらにさらにもうひとつ麻婆豆腐が!
●麻婆豆腐 白式
昨年好評で今年も引き続きの提供だそうです。白えびの入った塩味ベースのあっさり系麻婆豆腐で、零式より辛さがパーンとくる感じです。揚げた白えびの香ばしさもナイス。これはこれでまた良い。両方注文して正解。塩は珠洲塩。
●桃花片特製 担々麺
運ばれてくるなり、ごまの馥郁たる香りが鼻腔をこそがします。ああ、いい香りだ。スープはクリーミーで濃厚だが、上品にまとまっており美味。
●マンゴープリン、柔らか杏仁豆腐