「villa della pace(ヴィラ・デラ・パーチェ)」2020年11月17日七尾中島の海辺にオーベルジュとして移転オープン!素晴らしいロケーション

料理: 7.5 その他: 7.5 ポイントについて
villa della pace (ヴィラ・デラ・パーチェ)
TEL
営業時間 ランチ12:00〜、ディナー18:00〜
定休日 水曜
価格帯 宿泊(1泊2食付)35,000円 、ディナー12,000円、ランチ8,000円〜(ランチ営業は土日祝のみ)
訪問回数 11回移転前8回、移転後の新店3回

同店は能登七尾のイノベーティブイタリアンで、2016年9月1日に七尾市白馬町にオープンして約4年営業し、2020年11月17日に七尾市中島町の海辺にオーベルジュとして移転オープンしました。オーナーシェフの平田明珠さんは東京練馬出身で、都内で腕を研磨されていましたが、「自分の店を出すなら豊かな食材の宝庫である現地に店を構えたい」と思い切って七尾での移住を決意されました。その思い一直線に、まさかオーベルジュまで創っちゃうとは。
敷地には、海が目の前に広がるレストラン棟と、その裏には宿泊棟もあります(4名宿泊可能な1室のみ)。
・宿泊(1泊2食付)35,000円
・ディナー12,000円
・ランチ8,000円〜(土日祝のみ)

同店の場所は能登半島の内海に位置しているため、海はまるで湖かと思うほど穏やかです。以前は塩津海水浴場として利用されていた場所でもあります。
その海を臨むメインダイニングは、窓が大きく取られていて海との一体感があり、静かに心を預けたくなります。本当に素敵な場所です。
(レストラン塔の目の前の海)

(レストラン棟)

(宿泊棟)

料理の一番の特徴は能登食材を主軸としていることです。
さらに注目すべきは器やカトラリーで、能登の塗師 赤木明登さん、ガラス作家 有永浩太さん、輪島塗「輪島キリモト」さん製などを使用。以前から器にこだわっていましたが、さらにパワーアップしていました。
また、厨房がダイニングまで導線で繋がった造りになったので、以前の店舗よりも温度感が感じ取りやすかったです。

(最終訪問 2020年12月18日)

ランチ 2020年11月30日

移転オープン後2度目の訪問。今回はお昼です(訪問時期が前回と近いので料理はディナーをご覧ください)。
湖のように静かな海が、まるで額縁のような大窓から一望でき、夜とまた違った良さがあります。太陽の反射でキラキラと光る水面を、鴨の子供たちが遊んでいたりと長閑です。


今回は、日の出大敷の14キロの鰤を頂くことができました。1週間熟成させ、中能登のどぶろく“さえさ”とヨーグルトでかぶらずしのイメージに。春蘭の酢漬けを添えて。パスタは香箱ガニ。発酵パプリカの元気のある味わいと深みが甲殻類に調和します。メインは真鴨でした。

ディナー 2020年11月18日

夜訪問で食事のみの利用でした。


●蕎麦がき
まず最初の1品は、地物そば粉を使った蕎麦がき入りのスープ。スープは能登の原木椎茸“のと115”と水と塩というシンプルな素材で構成されており、素直な美味しさです。

●甘海老 河豚の子
フィンガーフード2種類。コシヒカリのチップには、志賀町の甘海老を昆布締めにしたものに能登島の塩を和えて。
じゃがいものチップには、ふぐの卵巣ぬか漬け入クリームと能登町「日の出大敷」の鯖を酢漬けにしたものをのせて。ふぐの卵巣とクリームという主張が強めの素材を合わせてあるのに、鯖のポテンシャルの高さがしっかり伝わりました。

●泥障烏賊 背脂 おぼろ昆布
イカとラルドと七尾一本杉通り「白井昆布店」さんのおぼろ昆布という3つの食材を組み合わせたスペシャリテ。イカは季節によってアオリイカやヤリイカ、スルメイカになります。
今回は七尾沖で釣ってきたというアオリイカ。
イカは淡白な味わいですが、ラルドが横幅を持たせて、その上質な脂肪味が昆布の旨味もイカの甘みも抱き込んでひとつの味にまとめあげています。
添え物は、ゲソとエンペラを軽く炭で炙り、同店近隣の岩場でとれる小さな巻貝“シタダミ”の出汁ジュレにナガラモという海藻と。無農薬レモンの皮、高農園さんのオカワカメの花をあしらって。
以前は輪島の浜で見つけた石を器にしていましたが、今回からは能登島の有永浩太さんのガラスの器です。

●沢野ごぼう
七尾の伝統野菜「沢野ごぼう」が主役の料理。現在、生産農家さんは3つのみだそうです。自然栽培の沢野ごぼうを低温でゆっくり火を入れ、富山のブーブーファームさんの放牧豚のベーコンで巻いて。高農園さんのキャベツのザワークラウト、土をイメージした赤ワインのパウダー、アマランサスを乗せて。ソースは地元のヨーグルトを使ったクリーミーで酸味のあるもの。
沢野ごぼうは極太で繊維がやわらかく、風味が良いことが特徴です。その繊細な3つの要素が活かされて、大地のパワーを感じられる一品でした。
器は輪島市三井の松本かおるさんの陶胎漆器。

●のと115 能登うなぎ
原木椎茸のと115の出始めを、低温オリーブオイルでゆっくり火を入れ、仕上げに炭で焼いて。
志賀町西海で養殖する能登うなぎはこだわりの環境下で数量を限って育てられています。付け合わせはソテーした柿、ハコベのサラダ。門前のハッカ芋をうなぎの出汁で伸ばしたペースとを添えて。
器は輪島の塗師 赤木明登さん。

●パン
中能登町の「月とピエロ」さんのパン。

●塩漬けワラビ
重厚なパスタ皿は石の器で、志賀町富来の中島石材店さん製。パスタは天然のクレソンを練り込んだ、ちゅるりと口当たりの良いパスタです。塩漬けにしたワラビとゼンマイを刻んで、焼きナスのジュースにメギスのいしりを加えた、さっぱりしていて香ばしい風味のソースで。爽やかさと滋味を兼ね備えた一品。

●香箱蟹
香箱ガニの身と内子とカニみそを混ぜて香ばしい焼きリゾットに、炙った外子をトッピング。そこに香箱蟹の殻から取った出汁をかけて。食感にハヤトウリを加えてあります。一口ごとに香箱蟹の風味と旨味がパーンと広がりインパクトを残す一皿。うまい。

●鰆 天然茸
能登町「日の出大敷」さんは、血抜きなど魚の処理技術の高さに定評がある定置網の網元さんです。5.8kgの鰆を2日置きどぶろくに漬け炭火焼に。味わいに厚みが出たふくよかな鰆に驚き。白ワインソースで。付け合わせは滋味豊かなムカゴのポレンタに天然茸の塩漬けをソースにしたもの。

●猪
田鶴浜の猪肩ロースを熟成させて炭火焼に。火入れがジャストキュイッソンで、旨味が閉じ込められており素晴らしかったです。ヤーコン、天然クレソンを添えて。猪の骨から取った出汁を山椒オイルでモンテして。器は能登島“独歩炎”さん製。

ナイフは高村刃物さん製。パーチェさんの名前入りです。切れ味がすごい。

●黒翡翠鶏
能登町の黒翡翠鶏のたまごで作ったカスタードプリン。黄身の比率が多い特殊なたまごだそうです。パンナコッタように口どけの良いタイプで美味。このシンプルなデザートをここに入れてくるのは逆にインパクトあって良いです。

●和栗
野趣と繊細を感じるデセール。輪島の松尾農園さんの焼き栗を使ったムースが、そのものの甘さを活かして大人な美味しさに仕上げてあり美味。能登町松波の横井商店さんの米飴を添え、野イチゴで野趣を加えてあるのも平田シェフらしい。

●カフェ・ウ・テ、小菓子
コーヒーは、羽咋神子原地区の「神音」さんの自家焙煎珈琲。

朝食(宿泊にて) 2020年12月18日

移転オープン後3度目の訪問で宿泊にてディナーと朝食を頂きました。(ディナーは前記のものと似ているので省きます。」)
宿泊の楽しみと言えば朝食。宿泊棟からレストラン棟に移動する時に一瞬外に出るので、冷たい空気が清々しく脳が目覚めてきます。目の前の海方向に朝日が登るので、自然光を浴びながらの朝食となります。
(ちょっと雪が積もった宿泊棟)

(レストラン棟と海と朝日)

(レストラン棟の窓から)

まずは、七尾から移住したという愛媛のみかん農家さんのみかんジュース。

中能登町「月とピエロ」さんのパン、能登島高農園さんの野菜サラダ、ゆで卵、野菜スープ、トマト、ヨーグルト
発酵バター、自家製ジャム、蜂蜜があり
洋のシンプルでナチュラルな朝食は好感持てました。

食後のコーヒーは羽咋神子原地区の「神音」さんの自家焙煎珈琲で、目の前で挽いて点ててくれました。ゆっくりコーヒーを飲みながら、ひととき朝のいい時間を過ごしました。