「Auberge RUKAWA」滋賀県高島市|Auberge RUKAWA, Shiga JAPAN

2024年春、琵琶湖畔である滋賀県高島市にオープンした割烹オーベルジュ。地元出身で幼馴染の、古川満さん(オーナーシェフ)と澤田一樹さん(マネージャー)の2人が切り盛りをします。お2人の心温まるおもてなしも素敵です。

金沢からのアクセスは、北陸新幹線が敦賀まで繋がったので、敦賀でJR北陸本線に乗り換えて近江今津で下車。駅までお迎えに来てくださいました。

建物は吉川さんの生家を大掛かりなリノベーションを施して、新しい命が吹き込まれました。宿泊のお部屋は2つ。ナチュラルで心地よく、大きな梁が存在感を放ちます。

田んぼに囲まれたのどかなロケーションにあり、滞在中には本格サウナも楽しめて心身ともにリフレッシュできます。これはサウナファンは嬉しいだろうな。水風呂が田んぼの真ん中にあります。
(写真はライトアップされた水風呂)

メインダイニングは、厨房が見渡せるL字カウンター席で、シェフが料理を仕上げる様子を間近で楽しむことができ、臨場感たっぷりです。

料理には、地元琵琶湖や若狭湾の食材(京都までの鯖街道で高島市が繋がっていた)を惜しみなく使用。
鰻や琵琶鱒(ビワマス)、ジビエ(穴熊や猪)など、漁師さんと猟師さんとの連携も感じられ、ストーリー性もある素晴らしい食材揃いでした。また、シェフの丁寧な仕込みが光り、数々の料理を目の前でデモンストレーションしながら、2時間で完結するリズミカルな流れも心地良いです。

特に印象に残った食材は、琵琶湖にしか生息していないと言われるビワマス(琵琶鱒)で、一本釣りの船上活〆にしてもらっているそう。繊細な氷魚(鮎の稚魚)にも感動。ジビエ料理は穴熊も素晴らしかった!「本物のうなぎパイ」という遊び心あるメニューにも心が躍りました。

アクセスは容易ではないものの、それもまた魅力の一部。季節ごとに、わざわざ訪れたいオーベルジュ。

 

お酒も地元の日本酒が揃います。

(料理解説は少し。ぜひ実際に体験してみてください!)
九重の白みそ椀 七草

・お造り 若狭
ビワマス、ほうぼう、寒グレ

・鰻 白焼
この時期琵琶湖の鰻は冬眠しているそうで、愛知高浜産を使用。そんななるほど話も興味深い。

・琵琶湖 氷魚
鮎の稚魚である氷魚。今年はかなりの不漁だったそうで、ニュースになるくらいだったらしいですが、なんとか揃えてくれた心意気に感謝。ビワマスのいくらのせ、ポン酢がけで。繊細な味わいに喉が震えるほど。

・本物のうなぎパイ

バターたっぷりのクロワッサンで鰻の蒲焼きをサンドするという、リアルうなぎパイ。遊び心ある、心もほぐれるおいしいメニュー。

・あんぽ柿・いか唐すみ

・ビワマス 藁焼き

・オス猪・穴熊 しゃぶしゃぶ
穴熊の綺麗な味に驚きでしたが、もっとクリアな個体もあるそう。ただ、(臭みがあるのとは異なり)個性が感じられるのも大切なので、そこもジビエの面白さでもありますね。特に熊も穴熊も森の美食家と言われるので、肉質が良く、脂も美味。
しゃぶしゃぶの後は、ごはんを入れておじやにしてくれるのですが、全ての旨みが溶け込んでいてまた絶品でした。



食べ比べに炭火焼きも準備してくれました。

・アメノウオご飯、お漬物
ビワマスの炊込みご飯です。ビワマスは雨の日に釣れるので別名”アメノウオ”と呼ばれ、客人のおもてなしにも作られた郷土料理なのだそうです。
こりらも悶絶の美味しさでおかわり。


・お口直し、お茶or珈琲

アクセスは決して簡単ではありませんが、そこもまた魅力の一部。田舎ならではの静寂と、地元の恵みを最大限に生かした料理。四季を追ってまた訪れたい。

 

【店舗詳細】
Auberge RUKAWA オーベルジュルカワ
滋賀県高島市今津町浜分590
0740-20-1351
公式Instagram:https://www.instagram.com/auberge_rukawa/