鳥羽周作シェフ率いるレストラン「sio」の青山店へ。
同店は、2024年12月1日に「Hotel’s」から「sio AOYAMA」としてリニューアルオープン。ベースはイタリアンで、コース提供になりました。
他店も(1名予約でも)なかなか取れなくて「いつか行けたらなー」と思っていたけど、鳥羽シェフがしばらく青山に付きっきりというタイミング(訪問2024/12/10)でお邪魔できてよかった。空き枠ウォッチしていて滑り込めました(私の執念w)。しばらくは青山に昼夜共にいらっしゃることが多いそうですよ。
店内で存在感を放つのは、ネイビーとコバルトブルーのグラデーションが美しいタイル貼りの厨房と、薪の焼き台。熱源に薪を使用しているのですね!
そして、音楽ファンの心を擽るイケてるBGMなど、空間演出も鳥羽シェフらしさで溢れます。
壁面には、ニューヨークを拠点に活動するコンテンポラリーアーティストTyrrell Winston氏によるバスケットボールの現代アートが!こちらも惹きつけられます。
器やカトラリーもセンス良く、ナイフの切れ味にまでこだわっており、お願いしている研師までいらっしゃるそうです。肩の力を抜いて楽しめるレストランですが、細部はとても計算されている。
「とにかくお客さんに楽しんでもらえることを考えている」という鳥羽シェフの、料理やお客さんに対する向き合い方は、”楽しい・美味しい・HAPPY”に溢れており、シェフの人間味も料理の味わいに溶け込んでいます。どんどんファンを作っていくことに頷けました。常連さんも多いのだろうな。
今回は昼にコースをノンアル全ペアリングでいただき、さらに料理追加で堪能しました。
●ランチコース(12,100円)
●ノンアルコールペアリング(7,260円)
※追加したパスタとハンバーガーは下記に
・ズッパ
引きの味わいの美味しいズッパで、まずは「ほっ」。
・氷見の寒鰤カルパッチョ
薄切りのカルパッチョではなくステーキのような厚切り。寒鰤の立派な個体を想像させる厚さが、食感に肉感を印象付けます。藁焼きの風味をふんわりと乗せて、ラフランスのジュリエンヌで可憐に軽やかに持ち上げる。
・ニョッキ
熟成じゃがいもを使い、形成できるギリギリの水分量で仕上げた、モチモチしない新感覚のニョッキ。鶏出汁とバターの濃いめのソースと共に口の中でとろけます。パンを付けて余さず堪能。
・サワラ
皮目は乾燥させてから焼き上げ、身はレア感を残してギリギリな火入れに。鮎の魚醤の発酵食品ならではのコクと、ホワイトバルザミコの甘味を添えて。
・渡り蟹パスタ
渡り蟹の全てを使った濃厚なパスタ。あえて飾らないのが鳥羽シェフスタイル。見た目はシンプルですが、味は圧倒的。口の中を一瞬にして渡り蟹一色に染めるインパクト。
・舞茸 薪焼き
薪の香りをまとい、テリヤキ風に仕上げられた舞茸は、まるで焼き鳥を食べているような満足感を与えます。
・岩中豚
岩手県が誇るSPF特選銘柄豚「岩中豚」の肩ロース。豚の脂身が苦手な方もこれは驚くはず。サラダほうれん草の青く優しい味わいともマッチ。
ここからは追加メニュー開始!これがsioの醍醐味でもあります。
●和牛スライダー(2,420円)
一口サイズのミニハンバーガー。これは絶対に注文すべき!
100%ビーフのパティは、ハンドカットで肉々しく、食感ソフトで牛の旨みが口の中にほとばしる。うまい!
●蛤パスタ ビアンコ(2,500円)
スペシャリテである大人気パスタ。1人前30gで作ってくれます。
千葉県の「鹿島灘はまぐり」という大きな蛤を使用。通常は白ワインなどで蒸して開けますが、蛤の出汁で開けるパスタ。(日本酒で言うと、日本酒で仕込む貴醸酒のような作り方ですね)
濃厚な貝出汁が口の中いっぱいに。広がりも余韻もインパクトあり。追加注文して良かったー!
・マスカルポーネ練乳のアイス、コーヒー(コース内メニュー)
乳、マスカルポーネ、練乳の黄金比のアイス。どれか一つの味が主張しすぎているわけでない、絶妙でパーフェクトなバランス感。そのアイスを特注の漆塗りの究極のスプーンで口に運ぶと、なめらかな舌触りと唇の優しい当たりが、クリーミーさと呼応しアイスの美味しさを際立たせます。
青山店に最強メンバーが揃っている状態とおっしゃいましたが、なるほどのチームワークとクオリティの高さ。最高に楽しいひとときをありがとうございました。
店名:sio AOYAMA
住所:東京都港区北青山3-4-3 ののあおやま民活棟 2F
電話番号:050-5570-6619
営業時間:【ランチ】12:00〜15:00、【ディナー】17:00〜22:30
https://www.instagram.com/sio_aoyama/
【予約】Table Checkより ※完全予約制