(訪問日 2021年4月5日)
言わずと知れた日本料理の頂点のひとつ。完全紹介制で予約難易度はとても高いことでも知られます。お料理は奇を衒わずシンプルで、一品一品の精度の高さ、細部にまで美しいシゴトが光ります。地方のレストランとは違って地産地消というアプローチではないので、全国からの珠玉食材を使い、シゴトで魅せてくれるところに感動があります。
(感想は総括にて)
今回の食材は、旬の筍のお料理がいくつかありました。京都塚原の筍は、皮のままで炭火焼きに。香ばしい風味と共に清らかで甘いジュがほとばしります。
また、切り込みを入れた筍に蛤を挟んだお料理に驚きがありました。柔らかい筍と蛤に一体感があり、蛤の旨味が筍に寄り添います。
さらに驚きがあったのは、お吸い物の吸地。この日は帆立真薯だったのですが、鰹などとはまた旨味の種類が違う帆立に調和させた出汁が美味しくて、目を閉じて味わいに浸りました。横幅のある旨味がとくとくと広がる。
デザートの水羊羹は絶品。スッと入ってきて幻のように消える食感。これは写真では伝わらないやつ。美味でした。
桜湯のプロローグから。
●渡蟹飯蒸し、ベルーガキャビア
●鮑、雲丹 鮑の肝酢で
●お造り 伊勢海老、明石の鯛
伊勢海老味噌、白子醤油、お醤油で
●お吸い物
帆立真薯、淡路のバチコ
●鱒、桜の葉包み、花山椒
●炙りミル貝、蕗の薹味噌包み
●筍の蛤挟み、蕗、木の芽
●モロコ炭火焼き
●京都塚原の筍、皮ごと焼いて
●近江牛ヒレ、高知県徳谷トマト
●鮑しゃぶしゃぶ、若布
●冷蕎麦、白魚天と蕗の薹天のせ
●岐阜の熊、筍、花山椒
●お食事
醤油漬け生イクラ、生カラスミ、海苔、山椒ジャコ
●水羊羹
●あまおうゼリー