福岡が誇る日本を代表するすし店。
「小倉へ行ってきます」と言えば、「天寿しさんですか？」と返ってくるほど超名店であり超予約困難店。食通にとってここを目指す目的は明確なのです。東京からでも金沢からでも、アクセスに時間もお金もかかるにもかかわらず、何よりも予定を優先させて、博多まで飛び、新幹線に乗って小倉へわざわざ向かう価値が大いにある、これぞディスティネーションレストラン。
創業は昭和14年で、現大将は2代目。
天野大将のおすしは、江戸前でもなく北陸ともまた違う“小倉前”であり、創意工夫を凝らし美味しさを追求したどこにもない唯一無二のオリジナル。完成されたスペシャリテが連続するような、一貫一貫が印象に残るコース。最初から最後まで飽きせせずに、心から楽しませてくれます。
何より、意気揚々とすしをにぎる大将がステキです。
天寿しならではなスタイルはいくつかあり、初めてだと戸惑うかもしれません。
まず、おつまみは無しでにぎりのみでコースが構成されています。
さらに、お酒を出さないというのもここならでは。お茶はタイミングで出してくれて、おすしに全集中できます。個人的にはとても好きです。
付け台には、ガリではなく箸休めの胡瓜が準備されています。
その他、終盤に出してくれるレモンは、指に付いた生臭みを取るため。など。
寿司は、九州の最高峰である珠玉食材の数々。印象的なのはかぼすの酸味使い。
写真を見たら天寿しと分かる代表的なにぎりは、イカ。躍動感あふれるおどるようなイカに、雲丹と飛び子、胡麻を添えています。口の中でもいきいきと跳ねるようです。
マグロ漬けは、マグロ節の旨味を加えた漬けで、口の中にパンチの効いた旨味と風味が広がります。これが絶品。ずっと脳裏から離れない、味でインパクトを残す一貫。
チャンスがあったら絶対訪れたい一店。誰か、予約を一席ください。
（以下、写真ギャラリーです。）
天寿し 京町店
福岡県北九州市小倉北区京町3丁目11-9
093-521-5540
