金沢・蛤坂にある完全予約制の焼鳥店「蛤坂まえかわ」さんの、2025年4月30日のコースのご紹介です。
今や全国の焼鳥通が名を挙げる、全国でも指折りの、北陸を代表する焼鳥店。
今回のハイライトは、タケノコ炭火焼き、エル・フランス、ササミ松前漬け、タケノコ親子丼、かしわ。
新作もいくつかあり、春の情緒も織り込んでありました。

店舗概要、詳細はこちらから↓
・高坂鶏 梅ぽん酢和え
最初の一品でコースの期待を高めてくれるのが前川大将の凄さ。毎回この一品に感動がある。

・かしわ
串打ちに技が光る。ふるっと弾力あるかしわと、皮を挟むように串打ちして、その対比も美味。

・小松タケノコ
タケノコを鶏の出汁でサッと炊いて味を少し含ませ、炭火で仕上げます。今までの人生で出会ったことのないタケノコの美味しさに出会い、のけぞりました。サクッとした歯切れの良さ、みずみずしさ、滋味も良い感じに残しつつ、鶏出汁の旨みで広がりを出して持ち上げる。記憶に刻まれる味わい。

・地頭鶏(じとっこ)砂肝
サクサクと咀嚼するごとに広がるミネラル感と旨み。

・エル・フランス
航空会社のエールフランスではなく、「エル・フランス」という国産うずらで、一回り大きいサイズ感。驚いたのは卵黄のクリーミーさで、とっても濃厚。火入れの妙技が冴える逸品。

・自家製厚揚げ
石川県産の大豆を使った、揚げたての厚揚げを炭火で香ばしく焼き上げる。素材の水と豆の甘みがダイレクトに感じられ、毎回この厚揚げに唸らされる。

・高坂鶏 お椀
コースの中の“整え”でもある一品。ムネの部位を真薯にしたお吸い物で、その旨みが溶け合った吸地がじんわり広がる。

・でけえなめこ 木滑
「でけえなめこ」は、石川県白山市木滑(きなめり)の特大サイズのなめこ。軸の部分まで味がしっかりあって美味。

・ちょうちん
これが供されると、否応なしにテンションが上がる。
キンカン(鶏の体内で形成途中の卵)、レバー、せせりの三種が一本の串に打たれた「ちょうちん」は、素材の持ち味と焼きの技術が交錯する、まえかわさんの中でも屈指の技巧派串。
まず、まだ殻を持たない卵黄の濃厚なキンカンが口の中で“ピュッ”と弾け、まるでソースのように全体を包み込む。そこに、レバーのコクとほのかな甘みが土台となり、せせりのぷりっとした弾力がリズムを添える珠玉の一串。

・つくね
金沢市で無農薬れんこんを育てる川端さんの加賀れんこん、通称「川端れんこん」を使用したつくねは、まえかわさんのスペシャリテと言える。れんこんのシャキッとした食感がアクセントとなり、炭の香りとともに口の中で躍動する。

・塩そぼろご飯
川端れんこん、スナップえんどう、ニラ入りの塩そぼろです。
そぼろは炭火で煽ってあり香ばしく、仕上げに絡めた鶏油がご飯をコーティング。
香りと味、食感の三位一体。〆にふさわしい多幸感。
・ササミの松前漬け
これも新しい美味しさ。
昆布と人参を合わせた松前漬けに、スライスされたササミがしなやかに絡む。ササミは〆たような質感で、淡白さを活かした一皿。
・タケノコ親子丼
春は、王道から趣向を変えたタケノコ入り。ふるふるの親子丼に、タケノコの歯切れと清々しい香りが調和し、食感と風味が素晴らしいハーモニー。

・「吉田酒造店」手取川の酒粕ブランマンジェ、塩ゼリー
今回は手取川の酒粕のブランマンジェ。酒粕のコクに、さっぱりとした塩ゼリーの甘じょっぱさが見事に調和。最後まで料理としての精度が崩れない、見事な締めくくり。

店名:蛤坂まえかわ
住所: 石川県金沢市野町1-1-9
TEL 076-220-7011
営業時間 【1回転目】17:30〜、【2回転目】20:15〜
定休日 日曜
価格帯:おまかせコース(税込13,500円)
予約方法:OMAKASEにて





