金沢の中心街、柿木畠入り口にあるおでん店で、金沢おでん人気店のひとつ。創業は昭和11年で、現店主の青木幹夫さんは3代目に当たります。ここは何を注文しても美味しいです。どて焼き、とんかつ、カレーおでんといった名物も完成された味わいでオススメです。
【紹介項目】
高砂のおでん
出汁は開業当時からの継ぎ足しで、品のある旨さの中に、お店の歩みまで溶け込んでいるような、どこか貫禄を感じる味わいです。そして、何と言っても高砂さんの特徴は、お店秘伝の生姜味噌を塗ること(全てではありません)。大根やつみれ、こんにゃくなどに塗ってくれます。白味噌のこってりした甘さに生姜の風味がのっています。
「牛すじ」は、どっさりと鍋に入れて煮込んであるお店が多いですが、高砂さんは串に刺してあります。ほどけるような柔らかさには絶対驚くはず。美味。オススメ!
「ネギマ」は焼き鳥のネギマのような風貌をした珍しいおでんダネで、ネギとマグロが刺さっています。ネギに火が通るくらいで出来上がり。
熱燗を注文すると、予め燗された日本酒がポットに入っており、それをコップに“つるつるいっぱい”注いでくれます。表面張力ギリギリですから、コップは置いたままにして、まずは口から迎えに行かなければなりません。
高砂のカニ面
菊一と同様、カニ足を整列させてふんどしでフタをしてあるタイプ。注文があってから少しの間だけ出汁に入れて調理し完成。カニ足も水分量を保ったままほわほわなのが良いですね。内子の旨さ、外子の弾けるプチプチ食感がいい。身をおおよそ食べ終わったら熱燗を注いでくれるので、甲羅酒として楽しめます。
高砂のサイドメニュー
●どて焼き
金沢おでん定番のサイドメニューであるどて焼きは同店にもあります。ネギをのせのお店もありますが、ここのは秘伝味噌に微粒な黒コショウたっぷりで、スパイスの香りにそそられます。豚肉は主に赤身部分が使われており、その赤身のうまさとこの味噌が相性ピッタリ。日本酒が進んでしまいます。(注文は4本から。おかわり注文はできません。)
※注:カニ面の提供時期は、どて焼きの提供はお休みとなります。
●トンカツ
高砂の名物サイドメニューのひとつ。同店のトンカツは、おでん同様に秘伝味噌を塗ってある言わば「味噌カツ」。豚肩ロース肉が使用されているため、脂身ありますが、味噌との相性が抜群です。その昔は、親に連れられて来た子供のご馳走だったそうで、そのまま現在も名物になっています。
●カレーおでん
もうひとつの名物サイドメニュー。具を自分で選ぶのではなく、食べやすい大きさにカットしたお麩、豆冨やしらたきなどが予め入ったカレーがお皿で登場します。黒みを帯びているのでちょっと驚きがありますが、高砂の出汁と深みのあるカレーが予想以上にマッチングしています。出汁がカレーに負けていないところもポイントです。
さらに、そうめんを追加して入れるのがオススメ。そうめんがカレー出汁に絡んで余さず食べられて良いです。
おでんを換算する木札やオリジナルマッチも味がありますよ。