「吉はし」知る人ぞ知る菓子の超名店。一線を画する繊細な生菓子(予約販売)。「豆半」で当日買える商品もあり。フルーツ大福もお勧めです

料理: 8.0 その他: 7.5 ポイントについて
吉はし (よしはし)
営業時間 【月〜土】9:30~17:30、【日】9:00〜11:00
定休日
価格帯 500円〜
訪問回数 6回

東山にある創業昭和22年の和菓子店。
主に上生菓子や生菓子を予約制で作られている菓子店で、金沢ではお茶会や料亭さんで登場することがあります。今まで数々の名茶会に吉はしさんのお菓子が出されたことでしょう、季節の上生菓子はもちろん、テーマに合わせてオリジナルで作ってくれたりもします。「こちらは吉はしさんのお菓子です」と出されると、「あら、吉はしさんのお菓子だなんて特別ね」「吉はしさんのお菓子を取り扱っているなんて素晴らしいですね」と、出した側が一目置かれるほどです。 
なぜここまで支持されるのかというと、やはり一線を画した美味しさにあるのだと思います。
例えば、上生菓子に持っているイメージって、あんこがギュッと密に詰まっていて甘さもヘビーで重い感じではないでしょうか。吉はしさんの上生菓子は舌の上ですぐさま消えるように軽く、灰汁がなくて繊細なんですよね。
上生菓子は、数日前に電話で予約をしてから受け取りに行くスタイルで、予約なしに直接お店に行っても買うことはできません。(※お店はテイクアウトのみでイートインはなし)

その他、当日でも買える生菓子や干菓子もありますが、特に生菓子は売り切れが早いので、お取り置きの電話をされることをお勧めします。
特筆したいのは、電話も店頭での対応もとても丁寧なことで、「私、いいお菓子買いに来たんだわ」という気持ちを高めてくれます。

店舗は東山の住宅街にあります。観光客で賑わうひがし茶屋街の近くですが、吉はしさんのお店の辺りは民家が多い場所で観光客さんはあまり見当たりません。

滴翠

●滴翠(250円)(夏のお菓子)
“てきすい”と読む、名前から風流な夏限定の涼菓。
吉はしさんのお菓子はどれも素晴らしいですが、中でも特に好きなお菓子。新しい美味しさをオリジナルで生み出し、味わいが完成されている逸品です。

笹の葉に包まれ、見た目からもう涼しげですね。しっかり冷やしてから食べるのが美味しいです。

蓮根のでんぷん、抹茶、能登のミルクを使用したお菓子。ゼラチンとも寒天とも違うし、プリンともまた違う独特な食感。ふるふるとみずみずしいですが、ややしっかりめの弾力があります。蒟蒻ゼリーに近いかな。
能登ミルクの優しい味わいに、抹茶と笹の葉の青い風味がのっている。喉ごしに清涼感もあり、ちゅるんと胃に滑っていきます。

フルーツ大福

当日でも買えるようですが、お取り置きしてもらうのがベターです。
フルーツ大福は半分にカットすると断面が写真映えすることもあり、いろんなところで見かけるようになりましたが、味を精密に構築したフルーツ大福の美味しさというものを同店が教えてくれたように思います。なんと言っても、まず求肥の繊細さ。お持ち帰りできるかのギリギリの繊細さなんです。

特に桃は、今にもとろけて液体になりそうなやわらかい求肥と白餡、果汁の多いジューシーな桃が口の中で絡み合い美味です。
●フルーツ大福 桃(420円)

●フルーツ大福 シャインマスカット(420円)

●フルーツ大福 ゴールデンキウイ(350円)

栗きんとん(秋、前日まで予約)

通常の栗きんとんは、栗の粒のような形にキュッと絞ってあってコロンとした見た目ですが、こちらのは一回り大きくて黒文字もスッと入るほど軽い。ホロホロと消えるような口溶けで、強い栗の風味が広がり、目を閉じると秋風が舞うようです。ああ、美味しい。他店よりも少し高価ですが、お値段の価値があります。

イ・モンブラン

●イ・モンブラン
見た目は見慣れたモンブランですが、一味違います。五郎島金時を使用したモンブランで、中には道明寺と無花果が入っており、半分に割ると無花果の赤い果肉が目に飛び込んできます。モンブランは吉はしさんらしく瑞々しくふわっとしており、消えるような口溶けでほっこりした甘さが広がります。そこに無花果の滋味と甘さが合わさり、秋の味。

当日買える「豆半」のお菓子

予約をしなくても買うことができてやや日持ちがする干菓子や羊羹などのお菓子もあり、吉はしの別ブラント「豆半」の名前で同店舗内で販売しています。私は吉はしの生菓子のほうのファンですが、こちらはお土産にもできて良いかも。特に金沢に何度も来ている人は、定番のお土産はよくご存じだと思うので、豆半さんはちょっとレア感あっていいかもです。

●寒氷(かんごおり)
寒天とお砂糖を使用した、茶席にも使われる干菓子。パステルカラーが可愛らしいですね。生菓子ではありませんが、お日持ちは10日間なのでお早目に。


●本練ようかん

他にも葛餅やどら焼きなどありますが、どのお菓子も毎日あるわけではないですし、売り切れが早いので、お昼にはもうなくなっているかも。必ず手に入れたいなら、事前に電話予約がいいと思います。1個からでも取り置きしてくれますよ。