金沢市岩出町、「ぶどうの森」内に佇むグランメゾン「Les Tonnelles(レ・トネル)」は、いま新たなフェーズへと進化を遂げています。メキシコ出身のマルコシェフを迎えたことで、レストランに新しい風が吹き込まれ、唯一無二のガストロノミー体験を提供しています。


前回のレビューやマルコシェフの経歴、店舗概要はこちらをご覧ください↓
コース料理のすべてに使用されているのは、敷地内にある円形の畑「L’assiette(ラシェット)」で自然農法により育てられた自家栽培の野菜やハーブ。その生命力あふれる素材に、メキシコのエッセンスが重なります。
今回のコースの中でひと際印象的だったのが、サルサとタコスの2皿です。どちらもマルコシェフのルーツであるメキシコのエッセンスが表現されており、存在感を発揮しておりました。
サルサは、マルコシェフの故郷メキシコから持ち帰った伝統的な石臼「モルカヘテ」を使い、ゲスト自身の手でサルサソースを作るという体験型のプレゼンテーション。
さらにタコスは、メキシコを代表する国民食ですが、自家農園の野菜と地元食材で現代的に構築してあり、インパクトありました。
その他にはメキシコ料理の要素を控えめにした料理も見受けられましたが、個人的にはマルコシェフの個性が全開で味わえるフルコースをぜひ体験してみたいと思いました。
この「自家栽培野菜×メキシコ」という掛け合わせが、マルコシェフの感性でさらに磨かれ、唯一無二の世界観として色濃く反映されれば、全国の食通たちが訪れる、注目の一軒になることでしょう。
もちろん現状でもとても素晴らしいので、ぜひ訪れてみてほしいです。
※ちなみに現在は期間限定(月・火・水曜日(祝日を除く))にて、手頃なカジュアルコース「Bienvenue(ビアンヴニュ)」を提供しているそうです。詳細下記に↓


(感想は上記↑総括にて)
アルコールペアリングはもちろん、ノンアルコールペアリングも素晴らしいです。

・葡萄果汁とハイビスカス、カルダモンのスープ

・高田ラボ7-8種類 大豆とゴマのクリームディップ
・冬瓜
冬瓜スープ仕立て、ハバネロ、ホッキ貝(グランシール、フリット)
・オクラ
イサキのスモーク、オクラ、玄米の粉の生地



・トマト
マルコシェフの故郷から持ち帰った伝統的な石臼「モルカヘテ」を使って、ローストトマト、オニオン、チリパウダなどをすりつぶしながら自分でサルサソースを作るという体験型。これは楽しい。出来上がったら、シャドークイーン・ノーザンルビー・アンデスレッドのチップスに、自作サルサを付けて食べます。


サルサは”味変”可能なのも楽しく、お好みでトマトを乳酸発酵させたジュース、チリパウダー(激辛)、ハーブを加えていきます。マルコシェフだからこそできるプレゼンテーション!
旨味とスパイス味のコントラストが楽しい!

・リュバーブ
七尾 迷い鰹藁焼き、リュバーブのポン酢

・すだち
タコが主役の一品。57度で1時間火入れをしてあり、その優しい弾力は歯が喜ぶほど。
すだちのラビゴットソース、熟成百合根のピュレと。

・バターナッツ南瓜
サワラはバターナッツの細切りで包み焼きをしてあります。サワラはしっとりと火入れされており美味。
コリンキー、栗とレモンタイムのソースで。

・バジル
マルコシェフの故郷のメキシコを代表する料理「タコス」。
バタフライピーを練り込んだトルティーヤ、夏鹿のチョリソー、ラクレットチーズ
このような、マルコシェフだからこそのお料理が、ここに来た甲斐を感じさせてくれます。

・秋茄子
宮崎牛炭火焼き、生黒胡椒のソース、焼き野菜とマスタードのソース
万願寺とうがらしに秋茄子を詰めて

・無花果

・黒トリュフ
黒トリュフのクレームブリュレ、プルーン、ブラックベリー

・小菓子とハーブティー
シュー、メロンベルベンヌ、茴香コンフィチュール

【店舗概要】
店名:Les Tonnelles (レ・トネル)
住所 石川県金沢市岩出町ハ50-1 ぶどうの森・本店敷地内
TEL 076-258-0204
営業時間:
【月~水(祝日を除く)】11:30~(ラストイン13:00)、18:00~(ラストイン19:00)
【金~日・祝日】12:00~(ラストイン13:00)、18:00~(ラストイン19:00)
メニュー:
・コース ビアンヴニュ(月・火・水曜(祝日を除く)
LUNCH:6,000円 (税込)、DINNER:8,000円 (税込)
・コース レ・トネル(金・土・日・祝日)
20,000円 (税込)
※10%のサービス料は別途必要

