【レヴォ渡鮓】富山「L’évo」にて滋賀余呉湖の発酵総本山「徳山鮓」と京都「祇園 大渡」がコラボレーション。全料理合作!三位一体の本当に素晴らしいコースでした

富山が世界に誇るディスティネーションレストラン「L’évo(レヴォ)」にて、発酵食の総本山 滋賀県余呉湖「徳山鮓」さんと京都を代表する日本料理の一つ「祇園 大渡」さんの三者がコラボレーションしたイベントが開催されました。
2022年4月14日(木)・4月15日(金)に開催され、私は15日に参加。

先に結論ですが、三者の持ち味が一体となり、伝統と地力を革新的に昇華させた素晴らしいポップアップでした。
一番注目すべきポイントは、“全料理が合作”だということ。

数人の料理人が集まってのポップアップイベントの時によくあるのは、個々が担当する皿数(3種ほど)を作って、コースとしてまんべんなく並べるパターン。
全料理合作ということは全料理が三者によって生み出された新作で、このポップアップのために開発されたということです。ここまで食べにくる価値があるし、このイベントに参加した甲斐があるというものです。本当にすごかった。
レヴォでは通常は出てこない食材が登場するのも見どころ・味わいどころでした。
各々の持ち味と熱量、料理人としてのプライドを感じる素晴らしいコースでした。

L’evo(レヴォ)」オーナーシェフ 谷口英司(たにぐちえいじ) 氏
徳山鮓」 徳山浩明(とくやまひろあき) 氏
「祇園大渡」大将 大渡真人(おおわたりまひと) 氏
(写真左から、大渡さん、あすか、徳山さん、谷口さん)

シニアソムリエ浅野大輔さんによるペアリングは、アルコールとノンアルコールがあり、私はノンアルコールを選択しました。
ノンアルコールペアリングは、レヴォ近隣で採れる山菜や薬草を、地元のお茶などに複雑に組み合わせてあります。
花山椒、ハーブ緑茶、カモミールティー森の香り、弘法茶、ヨモギ茶、ジンジャーライムティー、アニス棒茶などなど。料理とドリンクのペアリングの楽しさを教えてくれました。このペアリングも唯一無二です。
(写真は一部)

厨房はいつもと違う光景で、ポップアップの臨場感も楽しませてもらいました。


※料理は品数がとても多いので、解説は短めで行きます。料理名と写真は全て載せています。

●プロローグ(こちらは1店舗2種類ずつです。)
大渡 赤飯の桜蒸し、レヴォ 熊の内臓の炭タルト アザミ和え、徳山鮓 燻製鰻山椒

大渡 蛤天ぷら、レヴォ タラの芽フリット、徳山鮓 鯉うろこ煎餅

●日本鹿/湯葉/飯ソース
日本鹿の塩漬けを、徳山鮓の飯(いい)のソースで。飯は、熟鮓を漬けるときに魚に詰めたご飯が発酵したもので、徳山鮓では調味料としても使用します。ややシャープな自然の酸味とじんわり広がる深み。ツンツンと来る酸味は林檎と湯葉で緩和して丸みを帯びた味わいに。鱒の卵もピュッと弾けてマイルドなコクを与えます。セリのピンとした力強い野趣がアクセントに。

●氷魚/空豆/じゃがいも
鮎の稚魚である“氷魚”をずんだと共にじゃがいもチュイールでサンドし、抹茶パウダーを振って。3つのほんのり来る苦味が一体となっています。
谷口シェフの自家製キャビアは塩分をギリギリまで抑えてあり、加工食品としてではなく、今まで知らなかった鮫の卵の本来の美味しさを教えてくれます。

●牛タン鮒鮨/和出汁ジュレ
薪焼きの牛タンにを鮒鮓ソースで。
通常レヴォで提供する肉はジビエ各種(とレヴォ鶏)のみで、牛肉は絶対に使用しないのですが、まずは脂肪の無いぷりっと弾力のある牛タンがその流れにあまり違和感なく入ってきました。鮒鮓の子がほぐれて粒感が遊び、コシアブラのマグロ節・昆布出汁ソースの爽涼が持ち上げる。

添え物は、春を告げる山の妖精カタクリ。葉・茎からお花までをそのまま煮浸しにして。堅香子の花が山に咲く、奇跡のような光景をお皿の上に。慎ましい堅香子が鮮やかに発色し、甘さもグンと感じられました。

●蛍烏賊 三者三様で
(奥から)レヴォの燻製ホタルイカ、菜花、人参のピュレと
徳山鮓の薪で炙ったホタルイカ、飯のソース、香ばしいえごまと
大渡のボイルホタルイカ、木の芽とアサツキで

●京都桂の筍/琵琶鱒/鮎醤
筍たけのこは塩茹で、琵琶鱒は軽く燻製にして山椒をハラリ。ソースは、熊脂と卵黄と鮎醤が絡み合ってふくよかで奥深い。

●スッポン/発酵出汁/えんがわ
印象的だった料理。最近レヴォのコースにスッポンが出ることがありますが、ポップアップバージョンです。
熊とスッポンのミンチは、2つの食材が完全に一体になっているのが不思議。肉の弾力と旨味と、菊芋ソースのぽってりとした優しさ、揚げたネギの香り高さが同時に広がる。咀嚼するごとにスッポンが力強さを増し、熊脂の骨太な旨味が余韻に広がっています。

●大門素麺/玉味噌/ジビエハム
レヴォスペシャリテの一つである大門素麺をポップアップバージョンで。こちらもとても印象的でした。
いつもの大門素麺が既に完成されているだけに、どうアレンジを加えてあるのか楽しみでしたが、肝となっているのは大渡さんの玉味噌で、山羊チーズとフキノトウオイルに、玉味噌のまろやかな甘味がグラデーションを描きながら溶け合い、半生の大門素麺にとろりと絡みます。発明的な美味しさ。

●鯉/うすい豆/アスパラガス
徳山鮓さんの活の鯉をレヴォにて朝締めし、ほんのり軽くしゃぶしゃぶに。最後まで調整を迷った一皿ということですが、まとまりがあってとても美味しかったです。
徳山鮓さんの鯉はクリアな味に驚きがありますが、その澄んだ味わいに、ホワイトアスパラのピュレ・グリーンアスパラのスライスとジュ・うすい豆で、青い風味と旨味がしっかりとインパクトを残します。透明なのに濃厚。

●京都牛/花山椒/お粥さん
京都牛に大渡さんの佐渡島コシヒカリのお粥を合わせた、大人の牛丼。タレは、徳山鮓さんのうなぎたれに牛肉エキスを加えて。花山椒をしっかり効かせてあり、春の利賀村の風景に呼応。

●わらび餅/黒蜜/くわ茶
くわ茶の渋みが引き締める、大人のわらび餅。

●飯アイス/苺/きな粉、黒文字茶
徳山鮓で特許を取得している鮒鮓の飯アイス。キュンと来る酸味がイチゴに同調していました。

【コラボレーションイベント レヴォ渡鮓】
「L’evo(レヴォ)」富山県南砺市利賀村大勘場 田島100番地
「徳山鮓」 滋賀県長浜市余呉町川並1408
「祇園大渡」京都市東山区祇園町南側570-265

「L’évo(レヴォ)」谷口英司シェフ率いる究極のローカルガストロノミー。世界に自慢したい富山の秘境レストラン!2ツ星獲得

「徳山鮓」滋賀県 余呉|Tokuyama Sushi, Shiga JAPAN