【鮨木場谷】2025年、夏。福井・小浜の赤雲丹、珠洲の石もずく、舳倉島の海女獲れ鮑、富山の青バイ貝

金沢のすし名店の一つ「鮨木場谷」さんの、2025年夏のコース紹介です。


鮨木場谷さんの詳細と過去訪問レビューはこちらです↓

「鮨木場谷」金沢予約困難すし店の一つ!氷見と新湊の珠玉ネタで奏でる

今回のハイライトは、何と言っても限られた希少な珠玉食材、福井・小浜の赤雲丹(にぎりで出てきました)です。クリーミーな身は舌の上でとろけ、品のある甘さがポワっと広がります。言葉を失うほどの美味しさ。
さらに、珠洲の石もずく、舳倉島の海女獲れ鮑とその肝ソース、青バイ貝も素晴らしかった。地元北陸の素晴らしい食材を、しっかりと主軸に置いているというところが本当に素晴らしいと思います。

・珠洲石もずく
奥能登・珠洲の海女さんが手摘みする「石もずく」。岩もずくや糸もずくとは異なり、細く、シャクシャクとした軽快な食感が魅力です。木場谷さんでは夏の風物詩の定番。

・富山エビ(ボタンエビ)
食べ応えのある富山エビに”このわた”をかけて。磯の香りと海の旨味が口の中で一体化し、酒肴として最高な一品。日本酒を注文せずにはいられません。

・本鰹 氷見
しっとりとした身質に上品な酸味、藁の燻香がほんのりと漂います。

・青バイ貝
大ぶりな青バイ貝を厚めにスライスし、咀嚼するごとに甘味がじんわりと広がります。独特のコリコリ食感が爽快で、舌の記憶にも残ります。

・岩牡蠣
名残が食べられて良かった。身がどっしりと大きく、食べ応えがあるのに、味わいは実にクリア。口の中でちゅるんととろけ、海のミネラルとミルキーなおいしさをしっかりと感じられました。

・舳倉島の鮑
奥能登・舳倉島で獲れた大物の鮑を、水と酒だけで3時間じっくりと煮込んであります。絹のように滑らかな舌触りと、ふるふるとした柔らかな弾力が秀逸。まずはそのまま、次に肝ソースで。さらに、残った肝ソースにはシャリを入れてくれるので、最後の一滴まで味わい尽くせます。


・毛蟹 宇出津、雲丹ソース
木場谷さんのスペシャリテ。毛蟹の繊細な甘みと、フレンチを思わせるふくよかな雲丹ソースを、シャリとともに混ぜ合わせていただきます。雲丹のコクが毛蟹をやさしく包み込む口福。

・甘鯛
甘鯛をパリッと鱗揚げにしてから、備長炭で仕上げてあり、鱗の乾いた食感とスモーキーな風味が調和。
ボタンエビの頭を凝縮させ、柚子を合わせた濃厚で香り高いソースで。

(にぎり)※写真は一部です。
アラ、アカイカ、マグロ 奥尻、トロ 奥尻、鯵、のど黒 炭火炙り、シンコ 氷見、車海老、いくら、福井・小浜 赤雲丹、バフンウニ 利尻、穴子



福井・小浜 赤雲丹は手渡しにて

利尻のバフンウニと食べ比べ

のど黒の炭火炙り握りも手渡しにて。温度感と香ばしさが一体となって、美味しい脂がシャリに溶け合い、調和していました。

穴子

・蛤 お椀
目の前でお弟子さんが削ってくれる鰹節で作るお吸い物。鰹の風味が立っており、最後にフーッと全身の力を抜かせてくれる、癒しの一品。

・白海老入り玉
〆の玉は、富山の白海老を合わせてあり、一呼吸おいて白海老の繊細な風味がふわりと鼻腔を抜けます。

確かな目利きと磨き抜かれた技術、そして店主の貫禄と人柄の温かさが、圧倒的な安心感を与えてくれます。
やはり、“金沢を代表する鮨”なのだと、毎回確信しますね。

 

店名:鮨木場谷
住所:石川県金沢市彦三町1-8-26 1F
TEL: 076-256-1218
営業時間 【1回転目】17:00~、【2回転目】20:30〜
定休日:日曜 (加えて不定休あり)
価格帯:30,000円~40,000円

「鮨木場谷」金沢予約困難すし店の一つ!氷見と新湊の珠玉ネタで奏でる