2022年北陸グルメまとめの番外編です。
北陸が誇る実力店にて、2022年私が食べた中で感動した究極の逸品を11品紹介します。
既に取り上げたことのある超名店ばかりなので、おまけの番外編として書きました。ご興味ある方はどうぞ。
どのお料理もさすが素晴らしいのですが、その中でも特に記憶に刻まれたものを紹介します。
目を閉じて振り返ってみて、パッと思い付く、忘れられない美味しさだったものをザザザっと書き出しました。
名店はやはりすごいですね。実力の高さに加えて、どんどん勢いを増している印象で、訪れるたびに感動をもらいます。
北陸が誇るディスティネーションレストラン!素晴らしい料理をされるシェフ、レストランチームにリスペクトです。
(順不同に掲載)
❶能登松茸のすき焼き「こいで」(石川県金沢市)
魔味!知ってはいけない禁断の美味しさです。
こいでさんで出てくる能登松茸は、わざと開いた状態で採ってあります。理由は、能登松茸ならではのシナモン様の香りが最大限に強くなるのが開いた時で、すき焼きにする際はこれがベストだから。
大判スライスの能登牛ミスジが表面を覆う鍋に箸を入れると、まるで椎茸かと思うくらいザクザクとスライスした能登松茸に当たる。贅沢の極みのような鍋。能登松茸が濃いめのすき焼きタレにも負けない強い風味です。シルキーなミスジで松茸を巻いて卵黄ディップ。
天国へ。
❷国産銀だら「こいで」(石川県金沢市)
国産の銀だらは、大半の人が実は食べたことがということでした。全国でも食べられるお店はそう無いです。本州だとここだけかも。
明らかにモノが違っていて、今まで食べていた銀だらは一体何だったんだろうと思ってしまいました。
大物なので身が厚く、身に上質な脂がしっかり乗ってふっくらしていることに加えて、食材を生かす味の添え方も素晴らしい。良い経験ができました。
❸加賀れんこんつくね「蛤坂まえかわ」(石川県金沢市)
コースの中でどれが好きかと言われると本当に難しいくらい、個々の串にもお料理にも、お献立構成にもこだわり抜いてあります。
加賀野菜ジュレ、ちょうちん、厚揚げ、丸ハツ、親子丼、、、あぁ考えただけで味が蘇る。
一つ取り上げるとするならば、加賀れんこん入りつくね。無農薬でれんこんを育てる農家 川端さんのれんこんを混ぜ込んだつくねです。シャキシャキ食感のアクセントが最高に良い。おろしの柚子の風味も爽やかに持ち上げる。
❹能登松茸 炭火焼き「片折」(石川県金沢市)
今年も食べられて幸せでした。世界一の松茸料理と言いたい。
包丁の先を使って流れるように切れ目を入れて、その切れ目を上にして、下からのみ炭火で火入れ。しばらくすると切れ目からほんのり色付くツユが湧き上がってきます。このジュを出させる作業がこの炭火焼き。
清らかで旨味がふくよかな雫が、心の琴線に触れる。
「片折(かたおり)」究極の地産地消。研ぎ澄まされた美味しさの先に見える宇宙。もはや日本の頂点のひとつに(※基本的に紹介制)
❺香箱ガニ「片折」(石川県金沢市)
こちらも今年も食べられて本当に良かった。
片折さんの香箱ガニは、内子が半熟で衝撃の美味しさなのです。味の入ったプチプチ外子も素晴らしい。
お客さんが口に入れるタイミングを逆算し、ほわほわとほの温かい状態で出してくれるのも美味しさが膨らむ要因。香箱ガニのおいしさを引き出した最上級です。
「片折(かたおり)」究極の地産地消。研ぎ澄まされた美味しさの先に見える宇宙。もはや日本の頂点のひとつに(※基本的に紹介制)
❻月ノ輪熊「レヴォ」(富山県利賀村)
谷口シェフの熊料理はどれも絶品で、特にこの赤身を使った一品が大好きです。腸の料理も好きです。
60日熟成の熊を薪焼きにして、熊のコンソメで。雲丹の濃厚なコクが、熊のしっとり柔らかく力強い味わいに同調。
雲丹、高菜、ムカゴ、キクイモ、菜の花、ツボミナ、ドライトマトと。
❼1.8k加能ガニ「一本杉川嶋」(石川県七尾市)
川嶋さんの料理で良いものを取り上げるとキリがないので、究極食材と一つだけ挙げておきます。
ズワイガニは化け物級のサイズを準備してくださって、本当に感謝しかありませんでした。シケの状況などにも大きく左右され、入荷できるかなんて誰にも分からない運次第なのですが、これはさすがにインパクトが大きかったです。1.8キロアップなんて、なかなか入れられるものではありません。
❽甲箱ガニ醤油漬け「御料理ふじ居」(東岩瀬)
ふじ居さんのお献立では毎年“甲箱””と書かれているメスのズワイガニ(金沢では香箱ガニ)の醤油漬けです。
ケジャンのように醤油などの調味料で漬け込んだもので、この時期ふじ居さんを訪れる最大の楽しみ。
味付けのバランスが絶妙で、素材の輪郭をハッキリと出しつつ品のあるおいしさ。ケジャンとは違う、和の美味しさに仕上げているあたりも大将の素晴らしさ。にぼしがほんのり効いていて、その風味がスッと味わいに溶け込んでいる。
炊きたての銀シャリを準備してくれるのも有難い。
❾モンブラン「TEATON」(石川県加賀市)
世界一のモンブランだと思っています。これを食べるために今シーズンも加賀市まで通いました。
幾度も試行錯誤をして完成させたという、完全オリジナルにして完璧な一品。栗の仕込みが丁寧で、滑らかな口溶けと共に優雅な栗の風味が口の中に広がる。味の完成度を高めているのは底のメレンゲで、和三盆のようにホロホロときめ細かく崩れるきび砂糖が夢心地にさせてくれます。アプリコット(野薔薇のときもあり)の酸味も可憐に調和。
「TEATON」360度がハイセンス。加賀市にある会員制のティーサロン。オーナーの美学が詰まった空間、一線を画する美味しさ。
➓牡蠣鍋 〆のお餅「みふく」(石川県金沢市)
超予約困難店。今シーズンも食べられて嬉しい。予約をくれた人は神!(予約は2年後まで埋まってます)
牡蠣と牛肉ありますが、私は断然牡蠣鍋派です。
そして、最後のお楽しみとして投入するお餅が絶品なのです。煮詰まった生姜味噌が柔らくなったお餅に絡まって目尻が下がる。
⓫雲丹ちらし(イベントにて)「すし処めくみ」(石川県野々市市)
北陸が世界に誇るすし店、めくみさんが相変わらずすごいことは言わずもがなですが、こちらは夏に福岡で開催された食の祭典「DREAM DUSK(ドリームダスク)」にて、山口大将が実演披露した150人前の雲丹ちらしです。
150人前のシャリ切りと、150人前の雲丹がかなりインパクトあり、度肝を抜かれました。イベントだからこそできること、大人数だからこそクオリティー落とさず提供できるもの、楽しくインパクト残せるもの。このパフォーマンスはすごかった!
さらにすごいのは、“雲丹は配送してしまうと崩れてしまう可能性が高い”ということで、山口大将自らが陸路で11時間かけて福岡まで運ばれました。山口大将らしい妥協の無い姿勢。
雲丹の海と言えるとんでもないボリュームの雲丹に、食通のみなさんも驚かれていました。
【DREAM DUSK(ドリームダスク)】本田直之さんが福岡で開催する食の祭典!めくみ山口大将の実演に大注目!150人前の雲丹とシャリ切りがすごい
「すし処めくみ」猛々しく端正なすし!精度の高さに敬服。店主山口尚享氏の探求はどこまで続くのだろうか。毎日能登まで出向き自ら調達する珠玉のネタ
以上です。
【2022 北陸グルメまとめ】NEWオープンの注目店、美味しさで印象的だったレストラン、北陸が誇る実力店の究極の逸品
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